【BOX】山中“お手本”見せるので「会場盛り上げておいて」

2015年4月15日6時0分  スポーツ報知
  • 記者会見を終えポーズをとる、WBCバンタム級王者の山中(右)と挑戦者のサンティリャン

    記者会見を終えポーズをとる、WBCバンタム級王者の山中(右)と挑戦者のサンティリャン

 ◆報知新聞社後援 プロボクシング「ワールドプレミアムボクシング」 ▽WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ 王者・山中慎介―同級7位・ディエゴ・サンティリャン(16日・大阪府立体育会館)

 山中が、ホープたちにノルマを課した。「前座の2人には会場を盛り上げてもらいたい」。会見に同席した寿以輝と中沢に快勝でメインイベントを盛り立てるよう命じた。

 感慨深い。プロボクサーを目指すきっかけは寿以輝の父、丈一郎の雄姿だった。97年11月に不利な下馬評を覆すKO勝利で、3度目のWBC世界バンタム級王座獲得に成功。中学3年生だった山中は熱戦の模様を映し出すテレビにかじりついた。

 「憧れの存在の辰吉さんが持っていたベルトを今、自分が持っている。自分の防衛戦の前座で寿以輝君がデビューする。これも縁だと思う」。思いがけない巡り合わせに勝利への思いを一層強くした。観戦予定の丈一郎へ「(寿以輝が)勝っても、スッと帰らずに自分の試合を見てもらいたい」と注文し、笑いを誘った。

 会見後は大阪市内の大阪帝拳ジムで約1時間、軽く汗を流し、最終調整を打ち上げた。サンティリャンの威勢のいい発言にも表情一つ変えない。山中は「チャンピオンと挑戦者の差を見せるだけです」と言い放ち、会見を締めくくった。静かに時を待つ。(飯塚 康博)

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