インターネット接続を中継する「プロキシサーバー」の運営業者による不正アクセス事件で、警視庁が昨年、日本国内で押収したサーバーから、韓国の金融機関を装った偽サイトが見つかっていたことが13日、同庁への取材で分かった。サーバーには偽サイトで盗み取った韓国人のものとみられる約300人分のIDやパスワードが保存されていたという。
警視庁は中国人の詐欺グループが、発信元を隠すために日本のサーバーを経由したうえで、偽サイトで韓国のネットバンキング利用者の情報を盗み取り、現金を不正に引き出そうとしていたとみている。同庁は3月、警察庁を通じて韓国の捜査当局にも解析結果や同サーバーへの接続履歴などの情報を提供した。
警視庁によると、偽サイトが見つかったのは、不正アクセス禁止法違反などの罪で経営者らが起訴されたサーバー業者「SUNテクノ」(東京・豊島)のサーバー。韓国ウリィ銀行や国民銀行など金融機関10社の偽サイトが保存されていた。
SUNテクノのサーバーからは三菱東京UFJ銀行の偽サイトも見つかっており、同庁が詳しく調べている。
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