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 自身の女性器の3Dデータを配布したり、女性器をかたどった「作品」を陳列したりしたとして、わいせつ物陳列などの罪に問われた漫画家の五十嵐恵被告(43)=ペンネーム・ろくでなし子=の初公判が15日、東京地裁であった。五十嵐被告は「私の作品はアートであり、わいせつではありません」と起訴内容を否認し、無罪を主張した。

 五十嵐被告の起訴内容は昨年7月、東京都文京区のアダルトショップで女性器をかたどった「作品」3点を展示したほか、2013年10月~14年5月、インターネットなどを使って自身の女性器の3D電子データを配布したというもの。

 裁判では、作品や3Dデータがわいせつ物と言えるのかどうかが争点になる。

 五十嵐被告はこの日の罪状認否で、「女性器は体の大事な部分。さげすんだり、いやらしいと言ったりするのはおかしい。根底にあるのは女性差別だ」と主張。自らの活動について「女性器の卑猥(ひわい)なイメージを払拭(ふっしょく)するため、本気でアート活動をしてきた。作品はユーモアあふれる楽しいものだ」と訴えた。また、「裁判所でわいせつかどうかの判断を得られるいい機会だと思う」とも述べた。

 続いて弁護人が意見を述べ、「性器をモチーフとしたアート活動であり、創作活動の一環。作品は装飾が施されており、性行為を想起させるようなものではない」と主張した。