2015年4月14日13時31分
大阪都構想の是非を問う5月17日の住民投票に向け、大阪市による説明会が14日、始まった。市民から「よく分からない」という声が上がる都構想案について詳しく説明し、住民投票の判断材料にしてもらいたい考えだ。26日までの13日間、市内で連日行われる。
■浪速区民センターは初日満席
最初の説明会場となった大阪市浪速区の区民センターは14日朝から、お年寄りを中心に大勢の市民が詰めかけ、310人の定員は満席となった。
午前10時半に開会。事務局を担う府市大都市局の山口信彦局長が都構想案について「地域をこのように変えていきます、という将来計画ではない。住民サービスや街づくりをどう進めるのか、それを決める役所の仕組みをどうするのか示したものだ」と説明。都構想案の内容をスクリーンに映し出し、職員が30分ほどかけて紹介した。
続いて橋下徹大阪市長(大阪維新の会代表)が登壇。笑顔で一礼すると、最初に「今までの説明でよく分かったという人?」と参加者に挙手を求めた後、「問題意識」を語り始めた。「これまでは大阪府と大阪市の仕事の整理ができていなかった」と提案した理由を話した。
会場に来た近所の会社員西田文男さん(55)は「大阪市で生まれ育ったが、税金で作った箱もの施設が廃虚になっていくのを見てきた。今の役所の仕組みが古く行き詰まっているのは確かだと思うので、根本から変えてほしい」と期待する。ただ、「橋下市長は口がうまいから、いいようにしか言わない。話を直接聞いて確かめたい」という。
一方、50年以上浪速区に住む無職女性(78)は「どう変わっていくのか。会場で何を聞いていいかも分からない。人に話せるぐらい納得しないと不安で投票できない」とこぼした。
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