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 四国電力は14日、伊方原発3号機(愛媛県)について、原子力規制委員会の審査を踏まえて修正した申請書類を提出した。規制委はこの書類をもとに新規制基準を満たすとする審査書案を作る。再稼働の前提となる審査は最終段階を迎えた。設備の工事は秋までかかる予定で、年内の再稼働は厳しいとみられる。

 提出した書類は、2013年7月の申請で示した安全対策の基本方針を修正した「補正申請書」。今月9日に公開の議論をほぼ終え、審査での指摘を反映した。先行した関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の例では、書類提出から審査書案の公表まで約1カ月半かかっており、伊方も最低でも同程度かかるとみられる。

 焦点だった地震の揺れの想定(基準地震動)は、申請時の570ガル(ガルは揺れの勢いを示す加速度の単位)から650ガルに引き上げた。これに伴い、配管の補強や防火対策の設備などの追加工事が今秋までかかる見込み。