こんにちは、DeNAデザイン戦略室の伊藤です。
本日は第4回目を迎えたUI Crunchの開催レポートをお届けします!
本日は第4回目を迎えたUI Crunchの開催レポートをお届けします!
⇒UI Crunchについてはこちら
今回のテーマは「コラボレーション文化の作り方」ということで、なんと海外からゲストをお招きしました。UI Crunch、グローバルってきましたよ!
ということで今回のゲストは、ロンドンを拠点に活動中のデザインエージェンシー「ustwo(アストゥー)」の方々です!
あれ、ustwoさんをご存じない?
もし会社名をご存知ない方も、このアプリを見たことある方は多いのではないでしょうか?
▼Monument Valley(2014年アップルデザイン賞 受賞)
※AppStore:https://itunes.apple.com/jp/app/monument-valley/id728293409
そんなustwoさんをゲストに招いてのUI Crunch #4、まずは登壇者のご紹介です!
▼スピーチ
Lars Rosengrenさん(ustwo UX/Product lead & Studio lead)
坪田 朋さん(DeNA UI Designer)
藤井 幹大さん(Goodpatch Designer)
▼パネルディスカッション&Q&A
Lars Rosengrenさん(ustwo UX/Product lead & Studio lead)
Davide Petrilloさん(Web/Javascript Developer & Studio lead )
中村 麻由さん(ustwo UX/Interaction designer )
坪田 朋さん(DeNA UI Designer)
藤井 幹大さん(Goodpatch Designer)
モデレーター安藤 幸央さん(株式会社エクサ)
今回も聴き応えのある会となりました。それでは早速レポートいってみましょう!
一人目のスピーカーはustwoのLars Rosengrenさん。
なんでも日本でも働いていたことがあるそうです。
▼講演するLarsさん
冒頭、Larsさんがustwoの紹介をしていた時「僕らは80%はクライアントワークだけど、目に見える形で世界を変えることをやりたいという想いでオリジナルのプロダクトもつくっている」という言葉に心を打たれました。
▼ustwoのオリジナルワーク
一通り会社の紹介が終わった後、話は今回のUI Crunchのテーマに。
※ 意訳しておりますので細部はご了承ください。
さらに、プロダクトが生まれるプロセスに利害関係者(ステークホルダー)を巻き込むということを重視されているそう。
ではどのようにステークホルダーを巻き込み、コミュニケーションをしていくのか?Larsさんが話すustwoの文化にヒントがありました。
▼価値観や物事に対する考え方、ふるまいを共有しよう
仕事を進める以前に、チームと大事なことを共有しましょう。
▼目的を共有しよう
チームは目的を共有できていないといけない。それはステークホルダーも一緒のはず。
また、何よりも「人」を重視するustwoではオフィスの設計も「人」が中心。見た目がかっこいいオフィスではなくて「自分らしさを出せる場所」を重視して設計されてます!
▼ustwoのオフィス
なんか傘持って肩車してる人いますね..。
「人」中心なのはオフィスだけではありません。会社で進めているプロジェクトの各売上もメンバーに公開しているとのこと。「透明性」も大事な要素だと考えているんですね。
さらに驚いたのは、クライアントワークに疲れたら日常の業務から離れることができる2ヶ月ほどの小規模プロジェクトに入ることができるそう。
どんなことをするのかは詳しく話してませんでしたが、ある程度自由な発想を試せる実験的な場のようでした。
そしてそして!ustwoは日本を重要な国だと位置付けていて、Tokyoでのプロジェクトに意欲的なようです。支社をつくるのでしょうか。気になった方はぜひwebサイトからコンタクトしてみてはいかがでしょう。
続いてはGoodpatchの藤井さん。
藤井さんは終始「コラボレーション」の重要性を伝えていました。
▼発表する藤井さん。Goodpatchは常に2人1組でクライアントワークを行う
さらに、クライアントワークではクライアントのチームに入り込んでデザインをやっていくことを大事にしているGoodpatchさん。
僕が藤井さんの講演の中で一番印象に残ったのはこの言葉でした。
▼「参加の余地をつくるプロトタイプ」
確かになあと思いました。完成品にいろいろ言うよりも、未完成のプロトタイプに意見を言う方が周りの人も入ってきやすいですよね。
それを図にするとまさにこんな感じです。
いろんな人の意見をもらって、、
それを取り入れたプロダクトができる。
プロトタイプをつくって周りの人にフィードバックを求めにいけば、ガンガン人を巻き込むことができるのではないでしょうか。Larsさんが言っていたステークホルダーを巻き込め!というメッセージにもつながる内容ですね。
藤井さんはGoodpatchが提供するProttをプトロタイプツールではなく「プロトタイプという手法をチームにインストールするツール」だと定義していて、とても新しい視点だなと感じました。
みなさんもぜひProttを使ってプロトタイプの手法を取り入れてみてはいかがでしょう。
スピーチのラストはDeNA坪田さん。3年半前にDeNAに入社して行ってきた様々な取り組みを紹介しました。
そもそもデザイン戦略室って何?というところからスタートできればと思うのですが「人の目に触れる領域の全部」を担当する部署です。(...ひろいですね)
▼ゲームだけじゃないんです
時は遡ること2011年。坪田さんがDeNAに入社してきた当時、僕は新卒1年目だったのですがそれまでデザインという部署はありませんでした。ここから坪田さんの改革は始まります。
たぶん、いろいろ突っ込みたくなりますよね。よーくわかります。
▼改革スタート
これは大きなメッセージですよね。いろいろ不満を言うのではなくて自分で変えてやれと。
では実際に何をやってきたのでしょうか?
▼実行したことまとめ
最初に10名だったデザイナーチームを組織化して今では100名弱くらいの部署になりました。
ビジョンの提示や採用の強化など、戦えるチームづくりを徹底してやってきた坪田さん。
ただ、根底にあるのは意外にもとてもシンプルな、きっと誰もが持っている想いでした。
この想いから全てはスタートしているのですね。
最後に、同じ想いを持てる仲間と共に働きたいとメッセージを送り、講演を締めくくりました。
DeNAのクリエイターの作品が見れるページもあるのでビビッときた方はチェックしてみてはいかがでしょう。
ここからはustwoのDavide Petrilloさん、中村 麻由さんとモデレーターの安藤 幸央さん(株式会社エクサ)を交えてのパネルディスカッション。
会場からの「どうやってクライントを巻き込んでいくのか?」という質問に対しては、藤井さん、Larsさん、中村さんが回答。
また、「特にエンジニアをチームに巻き込むには?」という質問に対してはDavideさん、坪田さん、藤井さんが回答。
以上がUI Crunch #4のレポートです。
コラボレーションを生み出すためのヒントが得られたのではないでしょうか。
特に全開のUI Crunchのテーマにもリンクしたプロトタイプを取り入れた手法を導入してみるのは試す価値ありだと思います。
次回の開催をお楽しみに!
今回のDeNA和波さんのグラフィックレコーディングを会場で行いました。
会の最後にはおきまりの交流会。会を重ねるごとに盛り上がっているような気がします。
以上、現場からお伝えしました!
今回のテーマは「コラボレーション文化の作り方」ということで、なんと海外からゲストをお招きしました。UI Crunch、グローバルってきましたよ!
ということで今回のゲストは、ロンドンを拠点に活動中のデザインエージェンシー「ustwo(アストゥー)」の方々です!
あれ、ustwoさんをご存じない?
もし会社名をご存知ない方も、このアプリを見たことある方は多いのではないでしょうか?
▼Monument Valley(2014年アップルデザイン賞 受賞)
※AppStore:https://itunes.apple.com/jp/app/monument-valley/id728293409
そんなustwoさんをゲストに招いてのUI Crunch #4、まずは登壇者のご紹介です!
▼スピーチ
Lars Rosengrenさん(ustwo UX/Product lead & Studio lead)
坪田 朋さん(DeNA UI Designer)
藤井 幹大さん(Goodpatch Designer)
▼パネルディスカッション&Q&A
Lars Rosengrenさん(ustwo UX/Product lead & Studio lead)
Davide Petrilloさん(Web/Javascript Developer & Studio lead )
中村 麻由さん(ustwo UX/Interaction designer )
坪田 朋さん(DeNA UI Designer)
藤井 幹大さん(Goodpatch Designer)
モデレーター安藤 幸央さん(株式会社エクサ)
今回も聴き応えのある会となりました。それでは早速レポートいってみましょう!
ステークホルダーをプロセスに巻き込もう:ustwo Lars Rosengrenさん
一人目のスピーカーはustwoのLars Rosengrenさん。
なんでも日本でも働いていたことがあるそうです。
▼講演するLarsさん
冒頭、Larsさんがustwoの紹介をしていた時「僕らは80%はクライアントワークだけど、目に見える形で世界を変えることをやりたいという想いでオリジナルのプロダクトもつくっている」という言葉に心を打たれました。
▼ustwoのオリジナルワーク
一通り会社の紹介が終わった後、話は今回のUI Crunchのテーマに。
Larsさん:僕らはスティーブジョブズのような天才ではない。一人の人間が何かを作り上げれるわけではない。だから僕らはチームをつくってプロジェクトを立ち上げる。そしてチームにはコミュニケーションが最も重要だと思う。
※ 意訳しておりますので細部はご了承ください。
さらに、プロダクトが生まれるプロセスに利害関係者(ステークホルダー)を巻き込むということを重視されているそう。
ではどのようにステークホルダーを巻き込み、コミュニケーションをしていくのか?Larsさんが話すustwoの文化にヒントがありました。
▼価値観や物事に対する考え方、ふるまいを共有しよう
仕事を進める以前に、チームと大事なことを共有しましょう。
▼目的を共有しよう
チームは目的を共有できていないといけない。それはステークホルダーも一緒のはず。
また、何よりも「人」を重視するustwoではオフィスの設計も「人」が中心。見た目がかっこいいオフィスではなくて「自分らしさを出せる場所」を重視して設計されてます!
▼ustwoのオフィス
なんか傘持って肩車してる人いますね..。
「人」中心なのはオフィスだけではありません。会社で進めているプロジェクトの各売上もメンバーに公開しているとのこと。「透明性」も大事な要素だと考えているんですね。
さらに驚いたのは、クライアントワークに疲れたら日常の業務から離れることができる2ヶ月ほどの小規模プロジェクトに入ることができるそう。
どんなことをするのかは詳しく話してませんでしたが、ある程度自由な発想を試せる実験的な場のようでした。
そしてそして!ustwoは日本を重要な国だと位置付けていて、Tokyoでのプロジェクトに意欲的なようです。支社をつくるのでしょうか。気になった方はぜひwebサイトからコンタクトしてみてはいかがでしょう。
プロトタイプで周りを巻き込む!:Goodpatch 藤井 幹大さん
続いてはGoodpatchの藤井さん。
藤井さんは終始「コラボレーション」の重要性を伝えていました。
▼発表する藤井さん。Goodpatchは常に2人1組でクライアントワークを行う
さらに、クライアントワークではクライアントのチームに入り込んでデザインをやっていくことを大事にしているGoodpatchさん。
僕が藤井さんの講演の中で一番印象に残ったのはこの言葉でした。
▼「参加の余地をつくるプロトタイプ」
確かになあと思いました。完成品にいろいろ言うよりも、未完成のプロトタイプに意見を言う方が周りの人も入ってきやすいですよね。
それを図にするとまさにこんな感じです。
いろんな人の意見をもらって、、
それを取り入れたプロダクトができる。
プロトタイプをつくって周りの人にフィードバックを求めにいけば、ガンガン人を巻き込むことができるのではないでしょうか。Larsさんが言っていたステークホルダーを巻き込め!というメッセージにもつながる内容ですね。
藤井さんはGoodpatchが提供するProttをプトロタイプツールではなく「プロトタイプという手法をチームにインストールするツール」だと定義していて、とても新しい視点だなと感じました。
みなさんもぜひProttを使ってプロトタイプの手法を取り入れてみてはいかがでしょう。
10人のところからデザイン組織を立ち上げた:DeNA 坪田 朋さん
スピーチのラストはDeNA坪田さん。3年半前にDeNAに入社して行ってきた様々な取り組みを紹介しました。
そもそもデザイン戦略室って何?というところからスタートできればと思うのですが「人の目に触れる領域の全部」を担当する部署です。(...ひろいですね)
▼ゲームだけじゃないんです
時は遡ること2011年。坪田さんがDeNAに入社してきた当時、僕は新卒1年目だったのですがそれまでデザインという部署はありませんでした。ここから坪田さんの改革は始まります。
たぶん、いろいろ突っ込みたくなりますよね。よーくわかります。
▼改革スタート
これは大きなメッセージですよね。いろいろ不満を言うのではなくて自分で変えてやれと。
では実際に何をやってきたのでしょうか?
▼実行したことまとめ
最初に10名だったデザイナーチームを組織化して今では100名弱くらいの部署になりました。
ビジョンの提示や採用の強化など、戦えるチームづくりを徹底してやってきた坪田さん。
ただ、根底にあるのは意外にもとてもシンプルな、きっと誰もが持っている想いでした。
この想いから全てはスタートしているのですね。
最後に、同じ想いを持てる仲間と共に働きたいとメッセージを送り、講演を締めくくりました。
DeNAのクリエイターの作品が見れるページもあるのでビビッときた方はチェックしてみてはいかがでしょう。
パネルディスカッション&Q&A
ここからはustwoのDavide Petrilloさん、中村 麻由さんとモデレーターの安藤 幸央さん(株式会社エクサ)を交えてのパネルディスカッション。
会場からの「どうやってクライントを巻き込んでいくのか?」という質問に対しては、藤井さん、Larsさん、中村さんが回答。
藤井さん:prottなどのプロトタイピングツールを使って人を巻き込んでいくのといい。Goodpatchの場合は社長が直接営業に行ってストーリーを共有して人を巻き込んでいる。特にprottは人を巻き込む機能をどんどん追加しているのでぜひ使ってほしい。
中村さん:スタジオに人を来てもらうという方法もある。ustwoのスタジオはいつもにぎやかで、いつもパワーやインスピレーションをもらえるような場所。なので、クライアントを必ず呼ぶようにしている。プロジェクトの最初の週はクライアントの会社で一週間仕事をしたりすることもある。
Larsさん:co-locationというのは外せないポイントだと思う。うまくいったプロジェクトは同じ場所にいることが多い。
また、「特にエンジニアをチームに巻き込むには?」という質問に対してはDavideさん、坪田さん、藤井さんが回答。
Davide Petrilloさん:チーム一丸となっていい製品をつくることをチームに浸透させる。エンジニアのコメントがしっかり重視されて、取り入れられていると感じさせることが大事。それをプロジェクトの最初に徹底してやっている。
坪田さん:席は必ず近くする。ホワイトボードでデザインを一緒につくってみたり、X-codeをデザイナーが使ってみたり、お互いがお互いの仕事の大変さを理解することが大事。あとは、議論がユーザ視点で進められているのかを確認することはとても大事だと考えている。
藤井さん:日本のデザイナーって抑圧されている感がある。いいものつくりたいのに、プロジェクトでは他のものが求められていたり、他のメンバーがiOSについての知識が低かったりしてめちゃくちゃなことを言っていたり。
社内のデザイナーはデザインのことばかり言っている。エンジニアとものを教えたり、教えられたりする関係をつくっていけるようにしている。
以上がUI Crunch #4のレポートです。
コラボレーションを生み出すためのヒントが得られたのではないでしょうか。
特に全開のUI Crunchのテーマにもリンクしたプロトタイプを取り入れた手法を導入してみるのは試す価値ありだと思います。
次回の開催をお楽しみに!
おまけ:会場の様子
今回のDeNA和波さんのグラフィックレコーディングを会場で行いました。
会の最後にはおきまりの交流会。会を重ねるごとに盛り上がっているような気がします。
以上、現場からお伝えしました!