3D Robotics (3DR)が、「世界初のスマートドローン」を謳うクアッドコプター Solo を発表しました。

ラインナップはアクションカメラ GoPro と3軸ジンバルを同梱したセットモデルと、カメラ無しモデルの2種類。専用アプリを使えば GoPro から手元への映像ストリーミングや録画・停止操作ができます。
 

3D Robotics Solo

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Solo は機体と専用コントローラーの双方に 1GHz 駆動のARM Crotex A9 を搭載し、Linux OS によって動作します。また高度な自動制御を実現するため、3DR が自前で開発する自動操縦用チップ「Pixhawk 2」を搭載。万が一 OS がクラッシュしても墜落を回避する仕組みになっています。自動離陸や自動帰還といった最近のドローンにお馴染みの機能も搭載します。

Solo には標準では空撮用カメラが付属しません。そのかわり、アクションカメラとしてデファクトスタンダードとも言える地位を築いている GoPro を取り付けて利用できます。対応するのはGoPro Hero 3+ /Hero 4。

元 DJI 幹部で現在は 3DR のセールス&マーケティング部門を取り仕切る コリン・グイン は「すでにドローン購入希望者の9割が GoPro を所有している。だからカメラの分のコストを新しい技術に使うことにした」と語っています。

3DR はさらに GoPro と協力し、フライト中に専用アプリから GoPro の操作を可能としました。画面のボタン操作で 720p 解像度での録画/停止、静止画撮影などが操作できます。また撮影データはそのまま iPhone /iPad などのカメラロールへ保存もできます。

アプリには「SMART SHOTS」と称する撮影モードも搭載。たとえば ORBIT モードでは設定した被写体の周囲を大きく周回しながら撮影します。また CABLE CAM モードではA 地点と B 地点を設定すると、その間に仮想のワイヤーケーブルを張ったかのように一定速度で移動する映像が得られます。
 
 
専用コントローラーにフライトレコーダー機能を内蔵しているのも Solo 特徴のひとつです。たとえば Solo 本体がコントロール不能に陥って墜落した場合、記録されたデータをもとに機体を捜索したり、墜落原因の分析にも役立てられます。

なお3DR社は故障原因が操縦者の過失によるものでない場合、無償修理や代替機との交換など、異例と言っていいほどの手厚いサポートを用意します。

Soloの機体上部にはアクセサリーベイを備え、様々なオプション機能の追加に対応します。現時点では屋内飛行用の全方位カメラが開発中のほか、非常用パラシュートや LED ライトを開発する構想もあるとのこと。さらにローターを駆動するモーターは簡単に交換できるほか、別売りの3軸ジンバルもサードパーティ製品へ置き換えることができます。

機体とコントローラー間の通信可能距離は最大800m。バッテリーによる飛行時間はカメラジンバル使用で最大20分、カメラなしでは最大25分。バッテリーは Solo の機体上面から交換できます。コントローラーのバッテリーは最大4時間使用可能。充電は約8時間です。機体のみの重さは約1.5kg。カメラ&ジンバル搭載時は約1.8kg。WiFi によるファームウェアアップデート機能を備えます。

3DR Solo は5月に米国で、6~7月には各国で順次発売予定。米国での価格は Solo 単体(カメラ&ジンバルなし)で約1000ドル、Solo & GoPro & ジンバルのセットモデルが約1400ドル。オプションの3軸ジンバルは約400ドルです。
 
 
なお、3D Robotics は Solo をプラットフォームとみなしており、ファームウェアのアップデートやオプションの開発を継続していくとしています。一般向けとはいえ Solo は決して安い製品ではなく、価格だけ見ればカメラ搭載の DJI Phantom 3 に軍配が上がります。しかしサポート体制の手厚さやアップデートの継続期間の長さも含めて考えれば Solo も見逃せない機種となりそうです。

蛇足ですが、5月30日に予定の Engadget Fes 改め『Engadget 例大祭』では、はやくも第3回となる全日本クアッドコプター選手権を開催します。腕前に自信のあるパイロット諸氏および愛機を自慢したいオーナー方々のご参加を心よりお待ちしています。
3D Robotics、GoPro 最適化スマートドローン Solo 発表。拡張ベイで360度カメラ等も対応

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