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 安倍晋三首相は14日、自民党本部で、横田めぐみさんの両親ら拉致被害者の家族に会い、義援金約34万円を手渡した。首相は「拉致問題の解決がいまだに実現できず、本当に心苦しい。全力を傾けて北朝鮮との交渉に臨んでいく」と述べ、日朝交渉への意気込みを改めて伝えた。

 義援金は3月末に自民党本部であった、拉致をテーマにした演劇の公演で集められた。めぐみさんの母早紀江さんは首相と面会後、記者団に「くじけることなく、間違っていることは、ただしておかなければいけないと言い続けたい」と話した。

 自民党の拉致問題対策本部は14日、党本部で会合を開いた。拉致被害者の再調査を終えるめどとされる今年7月を過ぎても、北朝鮮から十分な報告がなかった場合に備え、制裁強化などの対応を検討するチームをつくると決めた。5月に立ち上げ、検討結果を政府に提言する。

 古屋圭司本部長は会合後、記者団に「7月で1年になる。このまま何の進展もないというのは絶対許し難い。新たな制裁も含めて議論する」と述べた。