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最終更新:2015年4月15日(水) 2時17分

広島空港でアシアナ機が滑走路から離れて停止

 広島空港事務所や消防などによりますと、14日午後8時すぎ、広島空港でアシアナ航空機が着陸直後に滑走路から離れて停止しました。乗客乗員およそ80人が乗っていて全員が脱出しましたが、消防によりますと、このうち22人が軽いけがをしたということです。

 「(Q.けが人は?)速報だが負傷者23人程度。ほとんどが軽傷。むち打ちとか足の負傷などが多いという状況」(広島・三原市消防本部)

 国土交通省によりますと、アシアナ航空のエアバスA320型機が広島空港に着陸した際、滑走路をそれて停止しました。着陸した際、機体の部分が滑走路と接触し、一時、火花が出ましたが、火はまもなく消えたといいます。

 「テール部分が当たり火柱があがった。その後、炎は見えないという内容。その後、火が出ていることではないと解釈している」(広島・三原市消防本部)

 この飛行機には乗客74人、乗員8人のあわせて82人が乗っていました。インチョン国際空港を出発したアシアナ航空162便は、午後8時5分ごろ、広島空港に着陸。その航路は前日のものとほとんど変わりませんでした。

 「エンジンに火が散っているように見えてたんで、一応、体だけ抜け出しました。(Q.機体の揺れは?)着陸する直前まで問題なかったんですけど。(Q.ぶつかった、事故が起きたときはどういう状況でした?)ぶつかって、もう普通なあれじゃなかったんで、みんなパニック状態だったんです。(Q.機体の中は、どういう状況でしたか?)お客さんが割と少なかったんで、上から酸素マスクが出てきたり、女性はみんな泣いていたり。みんなキャーッて騒いでたり、一瞬パニックで、僕が覚えてる限りショックは2回あったと思います」(乗客の男性)

 「羽根が折れたのも見えた。『止まった』って声が聞こえたので、まだ私は浮いているんだと思って、浮いているときにエンジンが停止したんだと思ったんですけど、一応、着陸したという言葉を聞いて安心して。非常口の後ろから2番目だったんですけど、CAさんが非常口が開かないとパニックになっていて、早くしないと爆発するって声も聞こえて。(非常口が)開いたんで、本当に早い段階で滑り降りて、地面に着いたときにはホッとした。でも、爆発するというのがあるから、走って飛行機から離れた状態です」(乗客の女性)

 アシアナ航空162便が着陸したときの映像を見ると、表示されている時間では、午後8時6分ごろ、画面左隅ですべるようにオレンジ色の光が現れます。その後、オレンジ色の光が見えなくなりましたが、明かりがあたり機体の垂直尾翼が見えました。そして次々と赤色灯を回し、車両が近づいてきました。

 赤色灯が機体を照らします。その機体の奥から白煙のようなものが舞い上がりました。機体の陰になり詳しい情報は分かりませんが、放水をしているようにも見えます。手前でもエンジンに向けてでしょうか、放水が行われました。

 韓国のアシアナ航空では2013年7月、アメリカのカリフォルニア州で着陸に失敗する事故が起きています。この時、操縦かんを握っていたのは訓練中の副機長でした。中国人女子学生3人が亡くなりました。また2011年には、インチョン空港を出発した貨物機が韓国・済州島沖で墜落する事故も起きています。

 少しずつ事故の状況が明らかになってきました。国交省などによりますと、アシアナ機は着地する直前、滑走路端の無線設備に車輪を接触させたとみられます。広島空港の滑走路端にある高さ6.4メートルの無線設備が損傷していたということです。またアシアナ機の機体尾部にも、すったような跡があるということです。

 広島空港事務所によりますと、アシアナ機は機体左側の主翼とエンジンが損傷しているということです。広島空港は、午後8時過ぎからの滑走路を閉鎖。広島着の5便のうち2便が出発地に引き返し、ほか3便は目的地を変更しました。(15日01:30)

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