「飛び込みキャンペーン」で同期一位になりました。でも、ずっと死ぬほど怖かったのです。
「飛び込みキャンペーン」で同期一位になりました。でも、ずっと死ぬほど怖かったのです。きょう新大阪で打ち合わせがあったので、地下鉄新大阪で降りて西中島側に降りました。
ホームで一瞬、食道のあたりをいやなものが上がってくるような感覚に襲われました。
リクルートに入ったばかりのころ、西中島を「テリトリー」にしてもらって、
一日中飛び込みをやることになりました。
実際にやる前までは「がんばるぞ」みたいな気持ちでした。
しかし、実際に地下鉄の新大阪駅で降りたときに、突然、恐怖に襲われました。
私は怖くて怖くて、改札を出たところで震えながらしばらく煙草を吸い続けた記憶があります。
それが私の営業初体験。
一年半やりましたが、「営業」は、究極に私に向いていない仕事でした。
それでも、その「究極に向いていない仕事」をやり続けるという経験は、私を確実に強くしました。
何も感じず、何も考えず、感情を完全に殺せば、「人と接する仕事」もできるんだ。
自分に向いている仕事なんてないんだ。自分がやらなければいけないことをやるのが仕事だ。
その任務を与えてくれていることに感謝して、達成することでそれに報いるのが仕事だ。
そして、それに喜びを感じるのが仕事だ。
進学校出のあまちゃんを、戦士に変えてくれたのがリクルートでした。
いつも国鉄でいく新大阪に、何年かぶりに地下鉄で行って、
あのときの得も言われぬ恐怖を、久しぶりに思い出しました。
あの恐怖があったから、いまの私があるんだ、と思いました。