2015年4月15日01時09分
14日午後8時5分ごろ、韓国・ソウル(仁川)発広島行きの韓国機アシアナ航空162便(乗客・乗員計82人)が広島空港(広島県三原市)で着陸した際、滑走路からそれて機体が損傷した。滑走路の東端から約325メートルにある着陸誘導用の無線設備に損傷があり、接触した可能性がある。広島県三原市消防本部によると、男性10人、女性12人の計22人がけがをしたが、重傷者はいないという。
国土交通省によると、同便はエアバスA320型で、滑走路東側から西向きに進入。滑走路中央付近で南側に外れ、草地で止まった。左側の主翼が後ろに曲がってエンジンカバーが外れ、機体後部の垂直尾翼の下には穴が開いていたという。損傷した無線設備は幅40メートル、高さ6・4メートル。着陸時に通常より高度を下げていた可能性もある。
広島空港総務課によると同便は仁川空港を午後6時半に出発し、午後8時に着陸予定だった。乗客は幼児1人を含む74人で乗員は8人。大半が日本人という。全員が脱出用シューターで機外に出て、徒歩でターミナルに避難した。
国の運輸安全委員会は同日、航空事故調査官3人を広島空港に派遣すると決めた。広島県警は、情報収集のため、緊急事態対策本部を設置した。
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〈アシアナ航空〉 路線数などで大韓航空に次ぐ韓国2位の航空会社で1988年設立。ホームページによると、今年3月時点で84機を保有。韓国国内で11路線、国際線は24カ国74都市で88路線を運航している。日本では羽田や関西のほか、広島、仙台、熊本など地方空港にも就航している。
93年に韓国南西部で墜落事故を起こし、日本人2人を含む66人が死亡。2013年には米サンフランシスコ空港で着陸に失敗して機体が炎上、3人が死亡し約180人が負傷した。国内では09年に関西空港で着陸機の尾部が滑走路に接触する事故があった。けが人はなかった。
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