塩入彩
2015年4月14日20時35分
ゲームソフトなどを万引きしたとして窃盗の罪に問われた東京都練馬区の男性(51)に対する判決が14日、東京地裁立川支部であった。阿部浩巳裁判長は「被告は当時、けいれんを伴わないてんかん発作による意識障害で、もうろうとした状態だった可能性が高い」と指摘。「心神喪失の状態で罪にならない」として、無罪(求刑懲役1年10カ月)を言い渡した。
男性は2013年9月、東京都武蔵野市の家電量販店でヘッドホンやゲームソフトなど計約4万5千円相当を盗んだとして、起訴された。
裁判では男性の精神鑑定が行われ、鑑定医は男性が「NCSE」と呼ばれる、けいれんを伴わないてんかん発作が続く状態だった可能性が高いと指摘した。判決は鑑定結果を「高い信用性がある」と評価し、「被告は当時、行動を制御する能力がないに等しい状態だった疑いがぬぐえない」と判断した。
男性の弁護人の林大悟弁護士は「あまり知られていないNCSEについて適切に判断した画期的な判決だ。有病率も低い珍しい症状で、発作が起きていることもわかりにくい。判決はこれからの先例となり得る」と評価した。東京地検立川支部の名倉俊一副部長は「判決内容を精査し、上級庁とも協議の上、適切に対処したい」とした。(塩入彩)
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