調理場にて
調理場の奥にピザを作るために行った。
「よしっ。さてと、粉 塩卵 バジル ソース チーズマルゲリータの材料は揃っているな。じゃあ作るか。」
俺は、一人でピザとサイドメニューの蕎麦(意外にも“ピザ・ボルゲーノ”ではサイドメニューに和食があるのだ。アイス等のデザートもあるのだ。何故か和食シリーズがメインメニューのピザを越す勢いの人気を持つ。)を作り始めた。ピザ生地をこねていると横から
「あの~、水原さん、私が蕎麦を代わりに打ちますね。」
「ありがとう。奈緒美ちゃん。助かるよ。」
そう俺が言うと彼女は少し顔を赤らめてうつむき、こちらこそ と言った。可愛いな。こいつは。この店の従業員の中で唯一のまともな常識人ではないだろうか?彼女は沢村奈緒美俺の後輩である。まぁ何だ 優しいやつだ。よく周りにイジラレタ俺を慰めてくれる。
「そういえば、水原さん。前から気になっていたのですが、どうしてこの店のサイドメニューって、和食シリーズがあるのでしょうか?和食ではありませんが過去の店のメニューを見ると北京ダックなんかもあったみたいですよ?何ででしょうね?」
上目使いで俺を見てくる彼女を見ると、調理場スタッフのユニフォームから見える胸の谷間が・・・。店長と1位2位を争う位に大きいのではないか?ちなみに、最下位は我が妹の雪江だ。
「う~ん。北京ダックの理由は分からないけど、何でサイドメニューに和食シリーズが有るのかは奈緒美ちゃんが来る前に店長が言ってたんだけどなんでも
ピザ屋だからといって和食を売って何が悪い。美味しい物なら良いだろ。美味しい物に国境は無い。後は、俺達スタッフが色々なのを作れるようになって欲しいのもあるみたいだよ?」
俺は、前に店長が言っていた事を思い出しながら話した。何だかんだでピザと蕎麦が完成した。
「よし!出来たぞ。マルゲリータは、七番テーブルに蕎麦は宅配だ。奈緒美ちゃん、宅配頼んだよ。」
あっ、言いそびれました。ピザ・ボルゲーノは宅配の他に店内での食事が可能なのです。
「了解です。水原さん。先程の話、ありがとうございました。」
そう言って彼女は宅配の準備に取りかかった。俺は、七番テーブルにマルゲリータを運んだら懐かしい顔があった。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。