北京=斎藤徳彦、台北=鵜飼啓
2015年4月13日21時29分
中国国務院台湾事務弁公室の馬暁光報道官は13日、台湾が中国の呼びかけるアジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設メンバーにならないことを明らかにした。加盟に当たっての立場が固まっていないためと見られる。創設メンバー入りの意向を駆け込みで表明していただけに、馬英九(マーインチウ)政権には痛手となりそうだ。
報道官は「適当な名義での台湾の参加を歓迎する」としており、将来的な加盟は受け入れる考えを示した。中国は台湾を自国の一部と考えており、各国による協議を経て「地域」として加盟を認める見通しだ。
台湾は「創設メンバーになってこそ権益を確保できる」(張盛和・財政部長)として、申請期限の先月31日夜に中国側に参加意向を伝えていた。毛治国・行政院長(首相)は13日、中国の決定に「遺憾」を表明。中国が加盟自体は受け入れる姿勢を見せていることから「策略は功を奏した」としつつ、「尊厳、平等の原則が守られなければ参加しない」とした。
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