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校長室だより

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平成27年4月14日更新

 新年度を迎えて2週間がたちました。先週の4月8日には中学は184名、高校は225名の新入生を迎えて麗しく入学式が挙行されました。翌日の9日には中1から高3まで、全学年の1,240名の生徒がそろっての始業式も行い、新しい学年でスタートを切ったところであります。

  今日は最初に、この春休みに国内外で大きな活躍をした「音楽部コーラス」と「音楽部吹奏楽団」の活動を報告します。
  まず、「音楽部コーラス」は、 3月の20日から22日に、福島県福島市で開催された全国声楽アンサンブルコンテストに、岡山県代表として高校生16名が出場しました。実は4年前の東日本大震災の年に出場できることが決まり、準備を進めていたさ中の3月11日のあの未曾有の大地震、大津波が起こり、大会そのものが中止されてしまったのですが、今回は4年ぶりに出場権を得たのであります。コンテストの結果は48団体の中で24番目と健闘し、優良賞をいただきましたが、23団体までが受賞できる金・銀・銅賞には、あと一歩のところで手が届かず、全国のレベルの高さを痛感しました。したがって、本戦には出場できませんでしたが、それ以上に大きな経験をすることが出来たのであります。というのも、折角の機会なので、ボランティア活動をしたいということで、南相馬市の避難生活を送られている避難所を訪れ、皆さんに歌声を届けることができました。部員達は元気を届けたいということで訪れたのですが、避難所生活をされている方々との交流の中で、反対に涙が流れるほどの大きな感動と元気をいただきました。
 また事前に学園で募金活動を行って、集まった約10万円の義援金を福島県に届けることもでき、大変喜んでも頂きましたことなど、ボランティアや募金のことを、2日間にわたって福島の新聞にも取り上げていただいたことも大変嬉しいことでした。ご縁のある金光教福島教会にも参拝させていただくこともでき、コンサートの結果以上の貴重な体験をすることができましたことを大変嬉しく喜ばしてもらっております。
  次に音楽部吹奏楽団の韓国への訪問演奏について報告させていただきます。 3月30日から4月2日までの4日間、音楽部吹奏楽団の64人の部員と顧問、スタッフを含め70名を越える人数で、5年ぶりとなる海外公演を行いました。
私もこの公演には初めて団長として参加させてもらい、大変貴重な体験をさせていただきました。コンサートは初日から3日目まで、チュンチョン女子高校、チュンチョン市文化芸術会館、ソウルのクムチョン高校での3回行いましたが、いずれも日本での演奏会では考えられないような、大変な盛り上がりぶりで、心からの歓迎をいただいたことに、こちらがびっくりするほどでありました。 今、日韓関係は決して良い関係とは言えません。領土問題や歴史認識の問題で両国間はギクシャクしており、日本からの韓国への団体旅行もかなり減少してきていると聞きました。 しかし、今回の訪問では、そんなことは全く感じられない大歓迎をしていただき、大変喜んでもらいました。 本校が姉妹校提携を結び、隔年ごとに相互に訪問しているチュンチョン女子高校では、今夏の金光学園の生徒を受け入れるホストファミリー希望家庭や、学園生とのペンパル希望の生徒が増えそうだという嬉しい悲鳴を上げておられるほどでした。
また、今年2015年は日韓国交正常化50周年という記念すべき年でありますが、この海外公演は、外務省の進めるその記念事業の一環と位置づけられ、特にチュンチョン市のある江原道(カンオンドウ)からは国交正常化50周年を記念する、記念品やお土産までいただき、本校の訪問を大変喜んでいただきました。
  この春休みに生徒の活躍や頑張りによって、私自身が大変感動させてもらったことは、外にも沢山ありますが、 3つ目には全国高等学校少林寺拳法選抜大会のことを報告させていただきます。
  毎年のこの全国大会は、 3月の下旬に香川県で開催されるのでありますが、私が岡山県の高校の少林寺拳法の専門部長というお役をいただいている関係でこの開会式に副委員長という立場で出席させていただいています。今年は 3月21.22日に丸亀市民体育館で行われ、本校からも新高3の中野真聡君が男子単独演舞に出場し、 13位と頑張りました。 その大会の開会式では、他のスポーツには見られない特徴があります。開会式に続いて弁論発表会というのがあり、全国からの代表選手(剣士) 6人が、たとえば「この時代をどういきるか」とか「少林寺拳法の教えを日常の生活にどう生かすか」などというテーマで、約千人を越える選手や役員、来賓の前で弁論発表をするのです。これが正に青年の主張のごとき素晴らしい発表ばかりで感動するものばかりなのであります。スポーツの全国大会と言えば勝つために必死になる選手監督の姿をよく目にしますが、少林寺拳法の全国選抜大会の開会式はひと味ちがい、毎年感心・感動させてもらっています。
  最後に4月5日の日曜日の夜6時から9時まで、倉敷の大原美術館で「大原美術館とあなたが紡ぐ物語~小川洋子がいざなう朗読会Ⅱ」の報告をさせていただきます。「エー!それどんな会?」と思われる方が多いと思います。昨年に続き第2回目で、大原美術館を訪れた人の美術館や絵画について書いた作文の中から、芥川賞作家の小川洋子さんが優秀な作品 20 編を選び、表彰し、その作品をOHKのアナウンサー(7人)が朗読するという企画であります。選者である小川さんは、作者の名前はもちろん、住所も年齢も性別も全く教えられていない中で、優秀作品を選ぶそうでありますが、今年の優秀作の中には、主催者である大原美術館理事長の大原健一郎氏(孫三郎氏の孫)の作文(内緒で出していた)が選ばれていたという、笑い話も紹介されていました。この朗読会に、本校の新高2の生徒4名が(岸本桃、榊原友之、目黒達之、久安悟史)選ばれ、表彰されるというので、所属校の校長としてご案内があり、出席することにいたしました。 会の内容もよく分らず、日曜日の夜遅くですから、少しおっくうな気持ちもないではなかったのですが、出席させていただいたところ、大変感動し、ふだん経験できない空間で素晴らしい時間を過ごさせていただきました。というのも朗読会は大原美術館の本館2階の展示室を会場にして行われ、軽部りつこさんというオカリナ奏者の演奏を聴きながら、OHKのアナウンサーの方々の素晴らしい朗読を、あのモネやゴーギャンやピカソの名画に囲まれて聞けるのですから最高の時間でした。おまけに20人の受賞者のうち高校生は5人、そのうち4人までが本校の生徒でした。表彰式後、生徒や保護者の方も、小川洋子さんとも直接お話しをしたり、一緒に写真に写ったりしていました。私としては生徒達や小川洋子さん、OHK関係者の方々や大原美術館の皆様にも心から御礼申し上げたいと思います。以上春休み期間中の嬉しい報告でした。
  新学期がはじまりましたが、生徒達も良いスタートが切れ、この1学期も、それぞれ勉強や部活動や諸行事にしっかり取り組み、有意義な学園生活が送ることができるよう祈りたいと思います。

  

 

 

 

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