12日に行われたJ1の1stステージ第5節、清水エスパルス対ガンバ大阪の試合で宇佐美貴史(ガンバ)の記録した2ゴールが凄まじかった。
まずは前半29分の先制弾。
左サイドからのロングボールは頭上ほどの高さであったが、宇佐美はこれを右足を高くあげつま先でコントロール。左に旋回しながら巧く勢いを殺し、頭でクリアしようとしたDFを出し抜くと、最後はいとも簡単にゴールへ叩き込んだ。
続いて2-2と同点で迎えた後半35分のゴールも素晴らしかった。
バイタルで縦パスを受けた宇佐美だがゴールに背を向け、3人に囲まれた状況であった。
しかしパトリックの囮になる動きを巧く利用して瞬時に前を向き、ドリブルで一気に加速。相手の決死のタックルをあっさり交わすと、最後は豪快にニアサイドをぶち抜いたのである。
先月のウズベキスタン戦で待望の日本代表初ゴールを決めて以来、宇佐美の変化は走行距離など数字に表れている。この2つの得点もよく見ると、相手の背後を鋭く突いたフリーランから始まっていることが分かるだろう。
1点目のゴールはベルカンプのトラップとアフリカ人のしなやかさを足したようなゴールで、2点目は今節のベストゴールにノミネートされている。どちらもワールドクラスといって差支えないものだが、一見すると見逃してしまう小さな変化が、この大きな成果を生みだしていると言えるのかもしれない。
週半ばに気温の高いタイでACLを戦ったガンバにとって厳しい日程のなかで行われた試合だが、宇佐美の活躍により2-3で打ち合いを制している。宇佐美はこの日の2ゴールで今季の得点を6に伸ばし、得点ランキング単独トップに立った。
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