ヤンキース14-4レッドソックス(12日、ニューヨーク)まるで敗者の弁だ。今季初勝利にも、会見場の田中に笑顔はない。
「仕事をできていない。楽な展開になったところを、ずるずると締まらない試合にしてしまって、情けない」
宿敵レッドソックスとの一戦で、最大の武器となるスプリット・フィンガード・ファストボールに切れがなかった。5回で97球を投げ、3四球を与えるなど4安打4失点(自責3)。一回に味方が7点を奪ったものの、四回に先頭のデービッド・オルティス内野手(39)に四球を与え、制御不能に陥った。
ハンリー・ラミレス外野手(31)の打席ではワンバウンドしたスプリットで2度の暴投。その後に二塁打などを浴び、3点を失った。昨季は開幕から16試合連続クオリティースタート(6イニング以上、自責点3以下)を達成し、デビュー戦からのメジャー記録に並んだ。
ところが、今季は6日(日本時間7日)の開幕ブルージェイズ戦も4回5失点(自責4)で降板。12日付のニューヨーク・デーリー・ニューズ(電子版)は「エースの姿ではなかった」と伝え、スプリットを見極められた点に着目した。