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【スポーツ】

14歳今井が派遣標準記録突破 代表きょう決める

2015年4月12日 紙面から

女子200メートル平泳ぎ準決勝 トップで決勝進出を決めた今井月=東京辰巳国際水泳場で(内山田正夫撮影)

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◇水泳 日本選手権

 ▽世界選手権(7〜8月・カザニ=ロシア)代表選考会を兼ねる▽第5日▽11日▽男子200メートル平泳ぎなど決勝4種目▽東京辰巳国際水泳場

 女子200メートル平泳ぎの準決勝で中学3年の今井月(るな、14)=岐阜県・本巣SS=が、派遣標準記録(2分24秒67)を上回る2分24秒37の全体1位で決勝に進出。初の代表入りへ、強烈なアピールをした。男子200メートル平泳ぎは小関也朱篤(23)=ミキハウス=が自己ベストの2分7秒77で初優勝を飾り、同2位の立石諒(25)=同=とともに派遣標準を突破して代表入り。男子200メートル背泳ぎで大会史上最多タイとなる9連覇の入江陵介(25)=イトマン東進=と2位の金子雅紀(23)=YURAS、女子200メートルバタフライ6連覇の星奈津美(24)=ミズノ=も代表を決めた。

 おぼろ月のもやが晴れて、満月がくっきりと浮かび上がった−。200メートル平泳ぎの今井月が世界水泳代表がかかる12日の決勝へ、最高の状態で臨む。

 予選、準決勝ともに1位で通過。午後の準決勝では2分24秒37を記録し、予選から0秒52縮めて派遣標準記録も上回った。100メートル平泳ぎ覇者の渡部らにタイムは上回ったが、「23秒台が出ず、ちょっと悔しいです」と笑顔は控えめだった。

 決勝に向けて「競ったときはあせってしまうことが多いので、得意の後半に伸びて、粘りたい」と力を込める。準決勝のタイムから上積みは必至で、代表入りには順位がカギを握る。「2位以内にちゃんと入って、代表に内定したい」と、きっぱりと言い切った。

 他の選手に比べて体が小さく、パワー不足で、短距離は苦手だった。それでも、9日の100メートル決勝で自己ベストを大幅に更新し「スピードもついてきた」と大きな自信をつかんだ。

 中学1年で初めて出場した2年前の日本選手権で3位となり、いきなり表彰台へ。あれから2年、身長は10センチ以上伸び、まだ止まっていない。足のサイズは26センチもあり、キックの推進力は大きな武器だ。

 大会初日の平泳ぎ50メートルは予選落ち。「調子のいい時のすねを使うキック」が不調と訴えた今井を、芝辻泰宏コーチ(52)が、水の抵抗を極力減らす姿勢に修正。スピードに乗れるようになった。「(世界水泳代表入りへ)欲はあります、(大会前は)おぼろげでしたが…。池江ら同世代の活躍に刺激を受けている。練習はやれているので、裏付けもある」と手応えも感じている。

 肩の骨格など日本人の体格に向いているとされる平泳ぎでは、男女ともに五輪メダリストを多く輩出。この種目で日の丸を背負うということは、世界のメダルにも近づくことを意味する。20年東京五輪のホープが、いよいよ世界の最前線に躍り出る。 (福沢和義)

 

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