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【スポーツ】

萩野 4冠

2015年4月13日 紙面から

◇水泳 日本選手権

 ▽世界選手権(7〜8月・カザニ=ロシア)代表選考会を兼ねる▽第6日▽12日▽男子400メートル個人メドレーなど決勝10種目▽東京辰巳国際水泳場

 男子400メートル個人メドレーは萩野公介(20)=東洋大=が4分8秒54で4連覇を果たし、昨年に続く4冠。2位の瀬戸大也(20)=JSS毛呂山=とともに代表入りを決めた。女子200メートル平泳ぎは渡部香生子(18)=JSS立石=が2分20秒90で2連覇し、女子では12年ぶりとなる4冠を獲得。同2位の金藤理絵(26)=Jaked=も代表を決めた一方、全体トップで決勝進出の今井月(るな、14)=岐阜県・本巣SS=は派遣標準を上回りながらも3位で初の代表を逃した。

   ◇

 残り100メートルの平泳ぎまでライバルの瀬戸にリードを許しても、萩野は冷静だった。得意とする最後の自由形で逆転し、2秒以上の差をつけてゴール。場内インタビューで「優勝した瀬戸選手です」と紹介され、「自分の名前は萩野というんですけど…」と自己紹介させられるハプニングもあったが、レースは間違いようのない完勝だった。

 ただし目標としていた4分4秒台には遠く及ばず、自身が持つ日本記録からも1秒近く遅れた。「目標タイムから大きくかけ離れているし、納得することはできない。こうやって調子が良くない中での日本選手権は初めてだったので、いろいろ戸惑いながらという部分があった」。出場4種目を全て制覇したものの、今年は上昇気流に乗れぬまま閉幕となった。

 不調の理由は昨年暮れに痛めた右肩にあった。例年なら1月にバンバン泳ぎ込むはずが、故障の再発を恐れてトレーニングを積めなかった。本人はなかなか口を割らないが、東洋大の平井伯昌監督は「例年だったら『これをやったらあいつは死ぬかな』というぐらい超人的な練習を組むのに、それができなかった」と打ち明ける。その一方で「調子が悪いながらも、瀬戸大也という一番のライバルに勝てたのはすごく大きい。(13年世界選手権)チャンピオンであるこの種目で大也に勝つのは大切なこと。いつも記録、記録と言っているが、今回の勝利は彼の財産になる」。苦しみながらの4冠奪取でさらに強くなれると師匠は確信を持っている。

 「2年前の世界水泳では自分がずっこけて大也が優勝して、自分はメダルすら取れなかった。今年は200メートル、400メートル個人メドレーで金メダルを狙いにいく」。今度こそ金メダルを取って「萩野公介」の名を世界に刻み付ける。(千葉亨)

 

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