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【プロ野球】

19歳田口のひとり舞台 初登板初先発で初勝利、V打も!

2015年4月12日 紙面から

巨人−ヤクルト プロ初勝利を挙げ、ウイニングボールを手に笑顔の巨人・田口=東京ドームで(武藤健一撮影)

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◇巨人2−1ヤクルト

 巨人は田口がプロ初登板を白星で飾り、チームの連敗を3で止めた。7イニング無四球で1失点の好投だった。打線は0−1の4回に実松と田口の連続適時打で逆転。ヤクルトの連勝は3で止まった。

 今季のチームスローガン「新成」通りの新星が現れた。巨人の重苦しい雰囲気を、2年目左腕の田口が吹き飛ばした。1軍デビュー戦は本拠地・東京ドームでの先発。動じることなく、ヤクルトの強力打線に真っ向勝負を挑んだ。7イニングを5安打1失点。10代での初登板初先発初勝利を達成し、チームの連敗を3で止めた。

 「初めまして。2年目の田口です」。身長171センチ。『小さな巨人』はお立ち台で初々しい言葉を口にした。打っても4回、初安打の内野安打で決勝点をたたきだしただけに、より実感がわき上がる。「人生に一度しかないチャンス。捕手の実松さんが投げやすいリードをしてくれましたし、頑張れました」。そんな左腕をG党が歓声で祝福した。

 ここまで順風満帆だったわけではない。広島新庄高時代は3年夏の広島大会決勝で瀬戸内高・山岡(現・東京ガス)と投げ合い、0−0で延長15回引き分け。再試合では0−1で敗れ、甲子園出場を逃した。プロでは抜てきされた今季の宮崎キャンプ紅白戦で1イニング8安打7失点の大炎上。2軍での再調整を命じられた。

 「情けなかった。生活とかも変えないといけないと思った」。勝ち気な性格。負けじ魂に火がついた田口は早朝からの体幹トレなどで鍛え、実力を蓄えてきた。今季の2軍公式戦では3試合で防御率0・44と好投。1軍切符を勝ち取り、本人が「まさかそういう選手になれるとは…」と驚く快挙を導いた。

 スタンドでは父親の玲司さん(39)、母親の奈々さん(39)らが観戦。玲司さんは「大丈夫かという心配はあります」とハラハラしながら投球を見つめていた。その目の前での快挙。ウイニングボールを贈る予定の左腕は「恩返しのメッセージが送れた。これがスタートなので、コレクションを作っていきたい」とさらなる好投を誓った。 (川越亮太)

 

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