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【プロ野球】

楽天・銀次がサヨナラ適時打

2015年4月13日 紙面から

9回2死満塁で右前にサヨナラ打を放ち、一塁に走る楽天の銀次=コボスタ宮城で

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◇楽天4−3オリックス

 楽天が2度目のサヨナラ勝ちで2分けを挟んで4連勝とし、勝率を5割に戻した。1−3の5回に連続押し出し四球で同点。9回2死満塁から銀次が自身初のサヨナラ打を右前に運んだ。オリックスは1分けを挟んだ4連敗で借金10。

 歓喜のウオーターシャワーに快感が走った。同点の9回2死満塁。銀次が初球をたたいた。打球は右前に弾み、三塁走者を迎え入れた。「銀次デー」と銘打たれた日に、プロ初のサヨナラ打。「初めて自分がカッコイイと思いました」。少しだけ照れながら、胸を張った。

 「思い切りバットを振り切りました。何度もチャンスが回ってきていたので、さすがにここで打たないとダメだと思った」

 人口約2900人。岩手・普代村が生んだ英雄のための一日だった。球団企画の「岩手の日」。同県内の駅を停車して仙台に到着する特別新幹線「銀次33号」が走り、入場者の先着1万人にはボブルヘッドがプレゼントされた。

 観客席には故郷から両親、親戚も駆け付け、長男・虎次郎くん(1)にもパパの雄姿を見せることができた。愛息子の名前にちなんだ黄色い“虎柄”の応援ボードに染まるコボスタ。「これ以上のことはないです」と目尻を下げた。

 打順が7番に下がっても、その存在感は変わらない。チームは2つの引き分けを挟んで4連勝。うち2つがサヨナラ勝ちと勢いのつく勝ち方で、勝率を5割に戻した。「まだまだ始まったばかり。もっと活躍します!」。おらが村のヒットマンは、昨季最下位からの逆襲を声高らかに誓った。 (井上学)

 

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