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ローマ法王、アルメニア人虐殺は「20世紀最初のジェノサイド」 トルコが反発
【ベルリン=宮下日出男】ローマ法王フランシスコは12日、バチカンのサンピエトロ大聖堂で行ったミサで、第一次世界大戦中のオスマン・トルコ帝国で起きたとされるアルメニア人虐殺について「ジェノサイド(民族・集団の計画的な抹殺)」だと非難した。ジェノサイドを否定するトルコ側は強く反発しており、双方の関係がぎくしゃくしそうだ。
ミサは1915年の発生から100年に合わせ、追悼式典として行われた。今月24日を虐殺の追悼日と定めるアルメニアからはサルキシャン大統領や宗教界関係者らも参列した。
法王は人類が前世紀に経験した「前例のない3つの悲劇」として、アルメニア人虐殺とナチス・ドイツ、旧ソ連のスターリン下での残虐行為に言及。そのうちアルメニア人虐殺は「20世紀最初のジェノサイド」であり、これを隠蔽したり否定したりすることは「手当なしに傷口から血が流れるままにするようなものだ」と非難した。