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【戦後70年】特攻(8)人間魚雷「回天」隊員が遺した「2分半の肉声」…円盤に刻まれた感謝と日本人の心

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【戦後70年】
特攻(8)人間魚雷「回天」隊員が遺した「2分半の肉声」…円盤に刻まれた感謝と日本人の心

特攻隊の出撃を見送る人たちも様々な思いを胸に抱いていた(森丘哲四郎少尉の妹、名和まさゑさん提供)

 黒木大尉は回天を考案する際、「問題は全く人にあり。決死捨身の覚悟なきにあり…略…特に中央の怠慢は国賊というの外なし。戦局今日に至りし所以(ゆえん)、全く物にあらず人にあり」と人材不足を嘆いていた。

 妹への手紙からは、死を決意した黒木大尉がいかに子供たちへの教育の重要性を感じていたか、どんな気持ちで妹にその後の日本を託したかが伝わってくる。

 特攻を敢行した第72振武(しんぶ)隊の荒木幸雄伍長=当時(17)=の兄、精一さん(88)は戦後70年の現実をこう憂える。

 「70年の間に日本人として、大事なものが欠落してしまった。一番大きな問題は心の問題。例えば、毎日のように悲惨な事件が起きている。日本の心の文化がなくなってきている」

 近年、荒木伍長らと同世代の若者が関係する殺人事件や自殺が続発している。親が子供を、子供が親を手にかける事件も。伍長らはそんな今の日本をどう見ているのだろうか。=おわり

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