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【戦後70年】特攻(8)人間魚雷「回天」隊員が遺した「2分半の肉声」…円盤に刻まれた感謝と日本人の心

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【戦後70年】
特攻(8)人間魚雷「回天」隊員が遺した「2分半の肉声」…円盤に刻まれた感謝と日本人の心

特攻隊の出撃を見送る人たちも様々な思いを胸に抱いていた(森丘哲四郎少尉の妹、名和まさゑさん提供)

 「父よ、母よ、弟よ、妹よ。そして長い間、僕を育んでくれた町よ、学校よ、さようなら。本当にありがとう…略…愉快にいつまでも暮らしたい。けんかしたり争ったりしても、心の中ではいつでも手を握り合って。しかし、僕はこんなにも幸福な家族の一員である前に、日本人であることを忘れてはならないと思うんだ」

 「日本人、日本人、自分の血の中には3千年の間、受け継がれてきた先祖の息吹が脈打っているんだ…略…齢(よわい)長(た)けし人々よ。われら亡き後の守りに、大東亜の建設に、白髪を染め、齢を天に返して、健闘せられよ。また幼き者よ。われらのしかばねを踏み越え、銃剣を閃(ひらめ)かし、日本旗を翻して前進せよ…略…永遠に栄あれ、祖国日本」

 人間魚雷「回天」の金剛隊員として昭和20年1月21日、ウルシー湾で特攻を敢行し、戦死した塚本太郎少尉=当時(21)、戦死後大尉=は自らの声を2分半にわたって円盤に残していた。

 塚本少尉の弟の悠策さん(79)は「母親の遺品を整理していて偶然見つけた。淡々と語りかけるような口調で家族へ別れの言葉を残している」と話す。

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