大相撲春場所で左膝に重傷を負った人気力士の幕内遠藤(24=追手風)が11日、埼玉県草加市の追手風部屋で四股を踏むなどして体を動かした。

 膝にテーピングは巻かず、最初はゆっくりと軽く体重を乗せていた四股も次第に強度を上げていった。時折笑みを見せ、稽古の終わりには腰を深く落とし、足踏みをして重さがかかる感覚を確かめた。

 歩行など日常の動作にも支障は見られなかった。数日前からまわしを締めて稽古場に姿を現している。本人は対応せず、師匠の追手風親方(元幕内大翔山)は「段階を踏みながら見ていくしかない。まだ本人も(具体的な状態は)分からない。今はしゃべることも何もないでしょう」と話した。

 手術はせずに夏場所(5月10日初日・両国国技館)の出場を目指す。師匠は「もちろん出たいは出たい。ただ、無理をしてはいけない」と慎重に状況を見守る方針だ。