大谷を怪物にした花巻東高校の「目標達成用紙」
NewsPicks 3月27日(金)10時31分配信
雪国から好選手が生まれないという野球界の常識は、もはや過去のものになろうとしている。花巻東高校から菊池雄星(西武)や大谷翔平(日本ハム)が現われ、後輩たちがそれに続こうとしている。その立役者が同校野球部の佐々木洋監督だ。佐々木が起こしたみちのくの野球革命とは──。
今から3年前の2012年7月中旬、まだ花巻東高校3年生だった大谷翔平(日本ハム)が岩手県大会で成し遂げた偉業は、全国のニュースで大きな驚きとともに伝えられた。プロでもほとんどの投手が投げられない球速160kmという領域に、18歳の少年がたどり着いたからだ。
周囲の喧騒をよそに、監督の佐々木洋は淡々と現実を受け止めていた。
「大谷はボールを投げていたらたまたま160kmが出たのではなく、160kmを投げようと思って出した」
身長193cm、体重90kgの大谷が投手として恵まれた体躯を誇っていることに疑いの余地はない。だが、この右腕投手が「怪物」と言われる力を身につけることができたのは、確固たる必然がある。
大谷が大きく羽ばたいた高校時代、その第一歩となったのが、佐々木の実践する「ピークを見極める育成法」だ。
「成長段階にある子どもたちを伸ばすには、ピークを見ないといけません。高校時代がピークの子もいれば、その先にある子もいます。高校に来て成長が止まる子もいるし、指導者にとってピークを見極めることはすごく大事だと思います」
佐々木のピークを見極める方法は、至極論理的だ。花巻東では入学してきた全選手を検査に連れて行き、肘のレントゲン写真を撮影する。骨の先端にある骨端線が開いていれば、まだ身長が成長中だ。一方、閉じている子は骨の成長が終わっている。前者の子どもが肘に過度の負担をかけると、故障のリスクが一気に高くなる。
大谷が検査を行うと、骨端線が開いていた。そこで佐々木は、「ピークを22歳ごろと見なければ」と考えた。
「骨の成長が止まって、初めて横に太り出し、筋力もついてきます。体が出来上がるのはそれ以降。大谷はまだ伸び盛りの状態だったので、それを踏まえて起用しなければと思いました」
佐々木は大学卒業後に帰郷し、トレーナーになろうと考えていた時期がある。雪国から甲子園の頂点を狙うには、冬のすごし方を改善する必要があると感じていた。そうして運動生理学やトレーニング方法を学び、「ほかの指導者より相当、詳しいと思う」までになった。豊富な知識があるからこそ、「ケガを治療する前に、予防が大事」と考えているのだ。
最終更新:3月27日(金)10時31分
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