中国  2015/04/14(火曜日)
3月貿易額は13.8%減、6年ぶりの低水準[経済]

中国の税関総署は13日、3月の輸出と輸入を合わせた貿易総額が前年同月比13.8%減の2,860億5,600万米ドル(約34兆3,900億円)だったと発表した。世界金融危機後に貿易が低迷した2009年8月以来約6年ぶりの下落率となった。前月比では3.0%増。

輸出は15.0%減の1,445億6,900万米ドル、輸入は12.7%減の1,414億8,700万米ドルとなり、輸出入ともに2桁の減少幅となった。輸出入ともにマイナスとなるのは2カ月ぶり。輸出の減少は、労働コスト上昇などで輸出産業の国際競争力が落ちていることや外需不足、輸入の減少は国内の景気減速で内需が弱含んでいることや石油など資源価格が低いことが背景にあるとみられる。

3月の輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は30億8,100万米ドルの黒字を計上した。

1〜3月累計の貿易額は前年同期比6.3%減の9,041億6,600万米ドルだった。中国政府は今年の貿易額の伸び目標を14年の7.5%増から「6%前後」に引き下げているが、これを大きく下回った。

税関総署の幹部は「中国の貿易の発展は困難に直面しているが、一帯一路(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)戦略や越境での電子商取引(EC)やリースなどを推し進めており、今年の目標は達成できるだろう」とコメントしている。

1〜3月の国・地域別の貿易額は、◇米国:3.0%増の1,262億2,664万米ドル◇東南アジア諸国連合(ASEAN):4.3%増の1,095億8,672万米ドル◇インド:6.7%増の169億4,359万米ドルと堅調だった一方、◇欧州連合(EU):2.7%減の1,329億7,714万米ドル◇韓国:4.4%減の645億7,330万米ドル◇台湾:横ばいの419億9,354万米ドル◇ロシア:33.6%減の144億1,135万米ドル――などと不振が目立った。

■日中貿易は11.4%減

1〜3月の日中間貿易額は11.4%減の660億9,366万米ドルだった。2月は7カ月ぶりにプラスに転じたが、再びマイナスとなった。このうち日本への輸出額は11.8%減の328億5,501万米ドル、日本からの輸入額は11.0%減の332億3,865万米ドル。

昨年4月10日に発表された前年同月のデータと照らし合わせると、3月単月の日中間貿易額は15.2%減の230億3,538万米ドル。内訳は日本への輸出額が24.8%減の101億9,737万米ドル、日本からの輸入額が5.5%減の128億3,800万米ドルだった。<全国>

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