ライフハッカー編集部 - iPad,スタディ,タブレット,タブロイド,メディアジーンサイト,子ども,生活 08:00 AM
学校ICT最前線、iPadを活用したスーパーサイエンスハイスクールの教育とは?
タブロイドより転載:今の時代、子どもにスマートフォンやタブレットを持たせることについて、学校も親も、いろいろ悩ましく思っている部分があるかと思います。そんな中、学校ぐるみでiPadを活用している事例がありましたので、紹介します。
iPadを活用したプレゼンテーション
3月28日(土)、Apple Store銀座のシアタールームで、スーパーサイエンスハイスクール(以下SSH)研究指定校「山梨英和中学校・高等学校」の生徒たちによるiPadを使用した自由研究発表会が開催されました。これはアップルが行っている学生が参加できる「Field Trip」というプログラムで、今回は司会進行・プレゼンテーションもすべて生徒たちが行いました。
学校・スクールバスの紹介から始まり、難病、空の仕組みなどバラエティに富んだ研究が発表されましたが、それらには、『Pages』、『Keynote』などのAppleの純正アプリケーションが活用されています。
山梨英和中学校・高等学校の生徒たちは1人1台iPadを所有しています。普段は先生から配信された宿題や課題などの予習に利用しているそうですが、行事のまとめや今回のような自由研究発表では、iPadで資料を作成し、プレゼンテーションを行います。
中でも、面白いのはICT(情報通信技術)を通じて教科を横断する試み。たとえば、国語と音楽のコラボ授業で、短歌に写真を組み合わせたショートムービーの作成などを試みていました。教科を飛び越えて研究を行うという体験を、中学校・高等学校から実践できるのは貴重な経験になるかと思います。
生徒たちは軽く緊張しながらも、素晴らしいプレゼンテーションを見せてくれました。
「教わる」から「学ぶ」へ
山梨英和中学校・高等学校は2013年度より5年間のスーパーサイエンスハイスクール研究指定校として認可されています。中学校でも「ジュニアSSHプログラム」が実施され、自由研究として中1の終わりまでに研究テーマを決め、中2の夏休みを中心に時間をかけて調査研究を行います。
科学に目を向けた研究内容はそのまま高校でのSSHの研究につながり、iPadを駆使した「ポスター発表」でプレゼンテーションされ、全国で表彰を受ける作品も数多くあるそうです。
iPadやそのアプリケーションを活用することでただ「教わる」のではなく、自身で「学んでいく力」、「伝える力」、「グローバルとつながる力」を身につけ、発揮できるようになることが、山梨英和中学校・高等学校の目指す教育目標となります。
スーパーサイエンスハイスクール研究指定校とは?
「スーパーサイエンスハイスクール研究指定校」とは、文部科学省により指定を受けた学校で、科学技術系人材の育成のため、各学校で作成した計画に基づき、独自のカリキュラムによる授業や、大学・研究機関などとの連携、地域の特色を生かした課題研究など様々な取り組みを積極的に行っています。
もちろん、あまりに難しい研究はできませんが、ICTとの触れ合い、研究発表の経験はなによりも将来の力になるだろうと思います。
時代は、スマートフォンやタブレットを勉強に活用するようになってきました。今回の発表会では、iPadを使った教育に大きな可能性を見出すことができたのではないでしょうか。
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[山梨英和中学校・高等学校]
[スーパーサイエンスハイスクール]
(むらゆき)
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- 森山 潤 山本利一 中村隆敏 永田智子高陵社書店