カリム・ラシッド氏「韓国は世界的デザインの革新の中心になるだろう」
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APRIL 13, 2015 07:11.
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「韓国は今後、世界のデザイン界の震源(epicenter)になるでしょう」
エジプト出身の世界的産業デザイナーのカリム・ラシッド氏(55)は、東亜(トンア)日報との電子メールでのインタビューに応じ、「韓国企業は技術力では日本を追い越している上、デザインがどのように新しい市場やブランドへの忠誠心を作り出すかをよく知っている」とした上でこのように強調した。鮮明な色合いや幾何学的形の作品で有名なラシッド氏は、現代(ヒョンデ)自動車(「i40アートカー」)や愛敬(エギョン=歯ブラシ)、LGハウシス(大理石)、バンド建設(ストリートモール)など、国内企業各社と数々のコラボレーションを行ってきた
ラシッド氏は、「K−デザイン」が世界を率いるためには、デザイナーにより多くの権限を与えるべきだと強調した。「韓国企業各社は革新的な技術を持っているが、デザインについては保守的かつ安定的にアプローチしようとする傾向があります。製品を企画する最初の段階から希望することをきちんと決めておいて、変化の余地を置こうとしません。会社が官僚的だったり、リスクを引き受けようとしなければ、消費者らの欲望から離れることになります」。
このような観点で、彼は最も記憶に残る韓国企業とのコラボとしてパリバゲットを取り上げた。パリバゲットは2010年、カプセル型の容器入りのミネラルウォーター「オ」や三角柱の形の容器が特徴のジュース「ジュース」を発売した。氏は、「パリバゲットから製品容器のデザインからロゴ、製品名、さらには味に至るまで全てのデザインをしてほしいといわれた」といい、「デザインがどのようにブランドにアイデンティティを吹き込むか、水筒一つでもどのように大衆とコミュニケーションをとるかについて知っていた」と評した。
氏は今後、デザインの重要性はますます高まるだろうと見込んだ。「未来は自動車も住宅も全てのものをレンタルする時代になるでしょう。何も所有せず、短期間『経験』しますね。結局、消費者らに新しく必要な経験を提供する製品のみ生残ることになるでしょう」。
ラシッド氏は、「デザインは、早く変化する産業環境の中で、新しい市場を祖出するのと同時に、製品や新しい技術、消費者らの行動変化、社会進化などを率いる役割を果たすだろう」と強調した。