超高速なAndroidエミュレータ「Genymotion」を試す
PC上で Android が動いちゃう。しかも超高速!というエミュレータ「Genymotion」を紹介します。
Android エミュレータと言えば、Android SDK 同梱のエミュレータか BlueStacks か Genymotionか、という感じですが、Genymotion はその中でも超高速、かつ、機種やOSを選べる利点があるなど、なかなか見どころのある製品です。
BlueStack のように一般人向け、という風ではなく、あくまでも検証・テスティング用途がメインな感じはありますが、Windows 上でなら軽い 3D ゲームがモリモリ動いてしまうなど、ちょっと仮想環境とは思えないような出来になっています。
インストールの流れ
この記事を読む人なら詳しい説明は不要と思うので、インストール方法はカンタンに流しておきます。
以下の公式サイトでユーザー登録をし、Genymotion をダウンロード→インストール。基本的には次へ次へでOKです。
Genymotion は内部で仮想化ソフト「VirtualBox」を使っているため、既に「VirtualBox」がインストール済みの場合は、途中、上書きするか聞かれます。既存の環境を壊したくない場合は上書きしないほうが良いでしょう。
使い方
Genymotion を起動したら、「Add」ボタンから Android の機種・バージョンを選択・ダウンロードします。
(※初回のみ、「Connect」ボタンで先に登録したGenymotionのユーザー名/パスワードでログインが必要です)
数百MBの仮想マシンイメージのダウンロードが終わると、「Your virtual devices」に選択したマシンが自動的に表示されます。
マシン名をダブルクリックすると、アッという間にAndroidが起動。
ただし初期状態では、Google Play ストアアプリなどが同梱されていません。
gapps の導入
この部分については自己責任ですが、権利上の問題で同梱されていない Google Play ストアを以下から導入する事もできます。
流れとしてはこんな感じです。
- 「Genymotion-ARM-Translation.zip」を仮想Androidのウィンドウにドラッグアンドドロップ(インストール)
- 仮想Androidマシンを再起動(ウインドウを閉じて再度起動)
- Androidのバージョンにあった「gapps-XX-YYYYMMDD-signed.zip」を仮想Androidのウィンドウにドラッグアンドドロップ
- 仮想Androidマシンを再起動(ウインドウを閉じて再度起動)
- Google Play ストアを起動し「Google Play開発者サービス」をアップデート
途中、上記のようなダイアログが出たら「OK」を押します。
5をやらないと、「Unfortunately, Google Play services has stopped.」というエラーが出る場合があります。(特に Android 4.3 / 4.4 で)
ドラッグアンドドロップでアプリのインストールが可能。というのも Genymotion の便利な点のひとつです。
GPSウィジェットが凄い
画面右上の GPS ボタンを押すと、上図のような GPS ウィジェットが起動します。
仮想マシンで困るのがGPSを使ったテストですが、この機能がかなり使いやすく出来ており、素敵と言うよりほかありません。
位置情報だけでなく、高度までシミュレートしてくれます。
世界中のドコにでもいるフリができる。という事で、使い方次第ではアレでナニな機能にも見えなくもありませんが、GPS の揺らぎまではシミュレートしていませんし、後述の Build Info でチェックする方法もあるハズなので、まぁ、位置ゲーなど、詐称されて困るアプリなら対策済みだろう。という事で、書いておきました。
Build Infoはどんな感じ?
こちらは「Sony Xperia Z 4.3 – API 18 - 1080x1920」を選んだ場合のBuild Infos(android.os.Buildで取得できる端末情報)です。
「MODEL」だけが Xperia Z っぽいものになっており、その他は見るからに仮想環境と分かる内容になっています。
「HARDWARE」の値が「vbox86」となっているのも特徴かも。これは build.prop では変更できない値だった気がするので、ある機種に成り切るにはかなり頑張る必要がありそうです。
「Bootloader」も同様と言えるかもしれません。
という事で、先の GPS ウィジェットを使って位置ゲーなどで位置詐称をしようとしても、アプリ側で真っ当な対策がされていればカンタンに見破られてしまいサクッと垢BAN。なんてハメになるかもなので、悪いことは考えないほうが良いでしょう。
ちなみに Genymotion の仮想マシンでは、初期状態で Superuser.apk がインストールされています。
仮想Androidマシンが起動しない場合の対処
Unable to start the Genymotion virtual device.
The Genymotion virtual device could not obtain an IP address.
というようなエラーが出て仮想Androidマシンが起動しない場合は、Virtual Box の設定を確認しましょう。
VirtualBox の、「ファイル」→「環境設定」→「ネットワーク」→「VirtualBox Host-Only Ethernet Adapter」→「ドライバー」のアイコン から、DHCPサーバとアダプターのIPアドレスとが辻褄があっているかを調べます。
公式ヘルプによると、「アダプター」タブのIPアドレスが「DHCPサーバ」タブのIPアドレスと同じネットワーク(サブネット)に属する必要がある。との事です。
デフォルト値では「192.168.56.0/24」と書かれていますが、私の場合は異なる値となっていましたので、個別に考える必要があるかもしれません。
この部分については、ネットワークの知識が若干ですが必要となり、一般の人にはちょっと勧めづらい原因だったりはします。
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※2015/1/6 文章ブラッシュアップ。
※2014/5/9 初出。以後更新多数。
見知らぬネコ says:
8ヶ月前
はじめまして
検索からこちらへこさせて頂きました
Androidのバージョンにあった「gapps-XX-YYYYMMDD-signed.zip」を仮想Androidのウィンドウにドラッグアンドドロップとあるのですがgapps-XX-YYYYMMDD-signed.zipがどこ探しても見つからないのですが出来ましたら教えて頂けないでしょうか?
エモンガ真理教信者 says:
2ヶ月前
VirtualBoxの環境設定を変更した後はGenymotionを一回消して再起動すれば「Your virtual devices」に出てくる
って書いていただくと分かりやすいかと