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蔵王山に初の火口周辺警報
4月13日 14時02分

蔵王山に初の火口周辺警報
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宮城県と山形県の県境にある蔵王山では、今月7日から火山性地震の回数が増えるなど、火山活動がやや活発な状態が続いています。
気象庁は、今後、小規模な噴火が起きる可能性があるとして蔵王山に火口周辺警報を発表し、「御釜」と呼ばれる火口湖から2キロから3キロ程度の範囲では噴火に伴う噴石などに警戒するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、蔵王山では、今月7日から「御釜」付近が震源とみられる火山性地震が多い状態が続いていて、9日には35回、12日は38回の地震を観測しました。
さらに、13日は午後1時までに25回に上っています。
蔵王山では、去年8月以降、ほぼ毎月、地下のマグマやガスの動きを示すと考えられる火山性微動が観測されていて、今月9日の午後にも1分20秒ほどにわたって火山性微動が観測されました。
地殻変動のデータや監視カメラによる映像には特段の変化は見られないということです。
気象庁は、蔵王山では火山活動がやや活発な状態が続いていて、今後、小規模な噴火が起きる可能性があるとして、13日午後、火口周辺警報を発表しました。
気象庁は噴火が起きるおそれがあると想定される「馬の背カルデラ」から1.2キロ程度の範囲、「御釜」からは半径2キロ程度、東には3キロ程度の範囲では噴火に伴う噴石などに警戒するよう呼びかけています。
蔵王山に火口周辺警報が発表されるのは、今回が初めてです。
         

専門家「御嶽山と同じ規模の噴火可能性も」

蔵王山の火山活動について研究している東北大学大学院地震・噴火予知研究観測センターの三浦哲教授は、「蔵王山は、去年9月に噴火した御嶽山と同じように、過去に水蒸気噴火を繰り返してきた火山であり、御嶽山と同じような規模で噴火が起きることも考えられる」と指摘しています。
また、今後の活動について「過去の噴火の記録からは蔵王山では火山活動に周期性がみられない。御釜周辺の想定される火口から1.2キロの範囲は、水蒸気噴火が起きると噴石が飛ぶ可能性が高い」と説明しました。また、御釜周辺では冬場閉鎖されている観光道路が開通すると、観光客が近づくことができることから、三浦教授は、「これからの季節は登山客に限らず一般の人も軽装のまま御釜を訪れる人も増えてくる。今後の気象庁が発表する情報に基づいて、登山を控えるなど、責任をもった行動をしてほしい」と話しています。

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