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習近平主席はサッカーファンとして知られ、政府は「中国サッカー改革の総合プラン」を発表。W杯出場を目標とし、2025年までにサッカー学校を5万校設立、海外コーチの招聘などを計画している。
photograph by Kyodo News
フットボール“新語録”

Jリーグはアジアの盟主から陥落!?
中国、ASEANの資金力に抗う方法は。

木崎伸也 = 文

text by Shinya Kizaki

photograph by Kyodo News

「アジア各国の勃興がすごい。
Jリーグも変わらなければならない」

中西大介 (Jリーグ常務理事)

 Jリーグの危機感がメディアへの姿勢ににじみ出ていた。

 4月9日、JFAビルの大会議室において、「海外視察メディア説明会」と題して、Jリーグ中西大介常務理事による約2時間のブリーフィングが行なわれた。

 中西氏は昨年から今年にかけて、ヨーロッパ、カタール、中国、東南アジア、アメリカ、メキシコへ足を運び、各リーグで何が起こっているかを詳しく調査していた。その知見をメディアと共有するために、勉強会を開いたのだ。

 中西氏はメディアにこう訴えた。

「これまでサッカー界はヨーロッパの一極集中でしたが、構造が変わりつつあります。特にアジア。中国、ASEAN、カタールの勃興はすごい。また、アメリカ、オーストラリア、メキシコはヨーロッパとは異なるやり方で発展してきている。Jリーグも変わらなければなりません。

 これからはオープンイノベーションの時代。メディアのみなさんと情報を共有していろいろな人たちからオープンに意見を募り、それをJリーグのイノベーションにつなげていきたい。それがこの会を開いた理由です」

新書が一冊できそうな程濃密なブリーフィング。

 ブリーフィングの構成は、(1)中国、(2)ASEAN、(3)カタール、(4)オーストラリア、(5)アメリカ合衆国、(6)メキシコ、(7)ドイツというもので、これだけで新書が一冊できてしまうのではないかと思うほどに濃い内容だった。

 各国の成功のエッセンスを抽出すると、以下のようになる。

(1)中国:「習近平国家主席によってサッカーを国策に」

 習近平主席はサッカーによる地域発展を国策に掲げ、彼に気に入られたい企業家たちが積極的にサッカーに投資。今冬の移籍市場では、中国の移籍金総額はイングランドに次いで世界で2番目だった。

 トップクラスの外国人選手に触れて、若手も急成長中。経済力、および人口13億人という「量」で勝負している。

 3月に英国のウィリアム王子が訪中した際、習主席は「強国から学びたい」とサッカー談義。ウィリアム王子は中国スーパーリーグのクラブを訪問した。

【次ページ】 「ベトナムやタイがJの平均報酬を越える可能性が」

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