投票箱運んだ海上タクシーから出火　１人死亡１人不明

　１２日午後９時半ごろ、愛媛県今治市関前大下（せきぜんおおげ）の大下島にある大下港内で、海上タクシーの「ふなだ」（１９トン）から出火した。今治海上保安部によると、男性５人が乗っており、救助された４人のうち１人が死亡した。残る１人の行方が分からないという。

　今治海保などによると、船は今治市選挙管理委員会がチャーター。県議選の投票箱を今治港に運び、大下港で２人を下ろした後、別の島へ航行していた。乗っていた男性５人は今治市職員の村上国広さん（５３）と川本正彰さん（５７）、投票管理者の農業・日下善広さん（６６）、立会人の西川博文さん（６４）、藤沢太船長（８８）。村上さんが亡くなり、日下さんが行方不明になっている。藤沢船長が低体温症で治療を受け、川本さんと西川さんにけがはないという。

　川本さんは取材に「すぐに火が燃え広がって次々と海に逃げたが、ライフジャケットは着用していなかった。日下さんが早く見つかってほしい」と話した。