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» 2015年04月13日 08時36分 UPDATE

突然消えたナンバーワン家電サイト「まいど」……架空発注でヤフーからポイント詐取1億円分 「禁断の錬金術」に手を染めるまで (1/3)

老舗ネット通販サイト「まいど」が突然閉鎖。運営会社が架空発注を繰り返し、ヤフーのポイントを大量にだまし取っていた疑惑が浮上したためとみられる。一体なぜ「禁断の錬金術」に手を染めたのか。

[産経新聞]
産経新聞

 インターネット通販の家電部門で長らく販売トップを争い、売り上げも100億円を超えていた老舗ネット通販サイト「まいど」が3月、突然の閉鎖を発表した。同サイトの運営会社が架空発注を繰り返し、発注者に付与される換金可能なヤフーのポイントを大量にだまし取っていた疑惑が関係者の証言で浮上したためとみられる。ナンバーワン家電通販サイトは、一体なぜ「禁断の錬金術」に手を染めたのか。

家電通販サイトの先駆者 突然の閉鎖に融資元も仰天

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 「問題が発覚したので会社をたたみます」

 3月上旬、融資元の複数の大手銀行の元を、まいどを運営する「ディーケイシー」の社長が訪れた。突然の報に戸惑う担当者らを尻目に、社長は詳細を語らず、その場を去っていった。

 同月6日、「まいど」はサイトの閉鎖を発表。2月にオフィスを移転したばかりの東京都大田区西蒲田の雑居ビルからは「ディーケイシー」の文字が消え、シャッターも下ろされた。トップサイトのあっけない幕切れだった。

 ディーケイシーは平成10年に設立。まいどは家電製品のほかにゴルフ用品なども販売する通販サイトで、自らのホームページのほかに通販大手のアマゾンやヤフーショッピング、楽天市場などでもサイトを開店し、25年にはヤフーのAV部門で1位、総合部門と家電部門で2位を取った家電通販の先駆者だ。

 売り上げは当初数億円程度だったが、最近は常に100億円を超えており、通販サイトの有望株として多数の銀行から融資を受けていた。なぜ、突然の閉鎖となったのか。その背後には、ネット通販のキャンペーンを悪用したポイント詐欺疑惑があった。

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