ニュース
» 2015年04月13日 07時51分 UPDATE

Twitter、NTTデータを含む再販業者へのFirehose提供を8月までに打ち切りへ

昨年5月にFirehose(公開ツイートデータ)の再販業者Gnipを買収したTwitterが、Gnipと競合するNTTデータを含む再販業者へのFirehose提供を8月半ばまでに打ち切る。

[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Twitter傘下のGnipは4月10日(現地時間)、公開ツイートデータ「Firehose」の再販業者への直接提供を8月中に打ち切ると発表した。

 Twitterは2012年に立ち上げた「公認製品プログラム」で、Twitterのデータの価値を高め、利用しやすくするツールの構築をサードパーティーに奨励し、Firehoseを企業が利用しやすくするツールを提供する再販業者には「データの再販」認定バッジを付与していた。このプログラムのページは既に削除されている。

 同社は開発者ガイドラインで、Twitterと競合するサービスを提供しないよう勧めている。公認製品プログラム立ち上げ段階では、Twitterはデータの再販サービスを行っていなかったが、2014年4月にソーシャルデータ提供企業の米Gnipを買収したことで、データ再販は“Twitterと競合するサービス”になった。

 gnip GnipはFacebookやTumblrのデータも扱うが、今後はFirehoseの唯一の再販業者になる

 Gnipによると、TwitterはGnip買収直後から再販業者へのFirehose提供打ち切りのプロセスを開始し、現在まだFirehoseを扱っているNTTデータと米DataSiftへのFirehose提供を8月半ばには終了する見込みという。

 ntt NTTデータによるデータ再販事業イメージ

 再販業者へのFirehose提供打ち切りの理由は、「データの顧客とダイレクトな関係を築くことが、Firehoseをサポートする最善の方法だと確信する」からとしている。

 DataSiftは10日、公式ブログで、同社のサービスでFirehoseのデータにアクセスできるのは8月13日までで、それ以降はGnipから直接Firehoseを取得するライセンスが必要になると説明した。DataSiftは「GNIP connector」により、8月13日以降もDataSiftのプラットフォームでFirehoseを使えるようにする計画。

 DataSiftは11日に公式ブログをアップデートし、「Twitterは今週、エコシステムに深刻なダメージを与えた。われわれの顧客が活用しているツールの8割はTwitter(のGnip)では代替できないものだ」と語った。

 Twitterの収益のほとんどは広告によるものだが、ユーザーデータのライセンシングや分析ツールによる収益も伸びており、2014年第4四半期(10〜12月)のデータのライセンシングなどからの売上高は前年同期の約2倍、105%増の4700万ドルだった。

Copyright© 2015 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ピックアップコンテンツ

- PR -
激変する企業ITシステムに対応するための知見を集約。 ITの新しい潮流に乗り遅れないために。