貧乏になってしまう人の中には、共通の習慣、特性が存在します。今回は独自取材やアンケートにより浮かび上がってきた低所得者の真相にせまっていきましょう。
低所得者の実態とは
まずは独自取材の結果判明した低所得者の実態を2例ご紹介します。
低所得者の恐るべし生態系
「半ニート状態だったので家賃を安くするため引越しをしました。不動産屋さんに『底辺向け物件をお願いします』と頼んで『当社が扱うなかでも3本の指に入る底辺物件です』と紹介されたのが、今住んでいる東池袋三畳風呂なし1万7500円のアパートです」
そう語るのは、激安物件に住んでいる佐藤周太氏(26歳・仮名)。公務員だったが、「なんか違うし、だらだらしたい」との理由で辞めて現在もアルバイトをしながら半ニートとして暮らしているとか。
住まいを探すときは、ネットで検索するのが当たり前になった現在。ただ、低所得者には特有の独特な住まい探しがあるといいます。低所得者向けの3万円以下の物件を集めた物件サイトもありますが、家の間取りにトイレやキッチンが足りないのは当たり前。
「むしろ、シャワーがあれば勝ち組物件。シャワー付きで家賃3万円未満の物件はあっという間に埋まりますね。でも、安い物件には安いなりの訳があるもの」と語る佐藤氏。「起きて半畳寝て一畳」ということわざはあれど、三畳しかない部屋は不便がいっぱいだ。
「例えば、各部屋に割り当てられている電気使用量が低すぎる。入居の際に大家さんには『電子レンジを使うと家全体のブレーカーが落ちるから絶対にやめてくれ』と言われました。共同キッチンが狭いので、IHのコンロを実家から持ってきたのですが、怖くて使えません。もちろん、こたつ等の暖房器具も禁止。冬場は電気毛布にくるまるしかない。冬は寒いし、夏は灼熱のように暑い。居住環境としては本当最低限です。あと、僕の部屋はアパート全体の立てつけの問題で、部屋が虫の通り道になっているんです。のど飴を机の上に置いたら5秒もしないうちに蟻が大量にたかります。通常のアパートであったら大家にクレームを入れるところですけど、それでもみんな平気ですね。僕も平気になりました」
酷いのは設備だけにとどまらない。一緒に同じアパートに住んでいる人も、なかなか精神的にヤバいのだとか。
「部屋の壁が薄いので定期的に人の唸り声や祈るような声が聞こえますね。誰だかはわからないですけど。どこかの部屋に女の人が怒鳴り込み、あわや傷害事件の一歩手前なんてこともありました。あと郵便物を覗き見るとアパート住民の大半に総務省からの労働力調査が届いてます。実質のニート調査みたいなものですね」
激安物件が故のデメリットをものともせず生活し続けるのは見上げた根性だが……。家賃が安いとは言っても流石に住むのは大変そうだ。
低所得者のヤバい特徴
- 1. 激安物件に住むのは最終手段。生活が制限されてくる
納税担当者が見た低所得者の実態とは
「無駄に使う金があるなら、ちゃんと税金を払ってくれよって、つい思ってしまうんですけど……。なかなか彼らの金銭感覚は難しいところがあるみたいです」と話すのは市役所の納税課で窓口受付を担当していた森真奈美さん(24歳・仮名)。
実は、税金を延滞するとさらに延滞税を取られます。税率は14.6%と消費者金融並。しかも、額が大きくなっても、サラ金のように金利を優遇したりしてくれません。放置していたらどんどん金額は増えていきますから、実は真っ先に払うべきものです。
自己破産をしても税金は帳消しになりませんから、「何とかなるでしょ」と思っている低所得者は非常に多いんだとか。
「税金を滞納しているのに趣味にお金を使う人は多いですね。テニスクラブにいく人や、市主催の泊りがけ有料バスツアーに参加する人、4万円以上のガジェットを毎月買い替えている人、世界一ダイビングライセンスが安く取れるからという理由でエジプトに旅行している人も居ました。ダイビングライセンスなんて持っていても別に、就職に有利になる資格でもないし、そもそもエジプトに行くコストを考えれば割高なのは分かるはずなのに……」
森さんは税金を滞納してしまっている低所得者に対してこのように分析します。
「娯楽にお金をかけている人やお金を使うのを我慢できない人が多い気がします。私が税金の支払いの交渉をすると『人生の楽しみが減るのは不健康につながる! 国民に悪影響だが市役所職員としてどう思うのか!』と逆ギレ。一応、『あなたのためを思って言ってるのですが……』と進言しても聞く耳を持ってくれません」
収入が少ない分、趣味でお金を使うのがストレス解消になっている模様。気前よくお金を使って、ストレスを解消した結果、どんどん手元のお金がなくなっていき底辺から抜け出せない悪循環にはまってしまっているケースが多いようです。
それでも、病気が原因で急に貧乏になった人と違い、意外に税金滞納者たちは精神的余裕あるのが特徴だとか。とはいえ、納税は国民の三大義務。義務を十分に果たさないまま自分の権利を堂々と主張しているおかしさには気がついていません。その問題意識のなさから市役所の職員は「やれやれ」と思っているようです。
低所得者のヤバい特徴
- 2. 税金の滞納が悪循環につながっている
アンケートから浮かび上がる事実
低所得者には共通項があった!
今回、日刊キャリアトレックでは「低所得者にあると思われる習慣はありますか?」というアンケート(アンケート数100件、有効回答率100%)を実施。そのなかから低所得者の人に共通する傾向が見えてきました。やはり多かったのは食生活に対するコメント。
- 「特に嫌いなわけではないが、野菜をあまり食べない」
- 「料理や外食も面倒で、ついデリバリーを頼んでしまう」
- 「食事のマナーが悪く、音を食べたり、口を閉じないで咀嚼する。肘をテーブルの上に乗せ、差し箸、引き箸をする」
栄養が偏っていたりやマナーの面などでだらしのなさは低所得者特有の事象と言えそうです。栄養が偏れば、風邪をひきやすくなったりなど体調面への影響も出やすいもの。また、マナーが悪ければ、TPOをわきまえない行儀の悪い人間と見られて信頼関係の悪化にも繋がります。
とはいえ、目の前の生活にしか興味が無いのが低所得者たち。その習慣を改めようとはしないのです。
また、アンケートには身なりについても多くの言及が見られました。
- 「靴のかかと部分を潰したまま履いている」
- 「下着に穴が開いても『どうせ見られないから』と平気ではき続けている」
- 「ヨレヨレのシャツ、ひげやふけなどを気にしない」
- 「前歯が虫歯になっても気にせず、そのまま」
他人に見えることの少ない部分から、明らかに露出している部分まで、そのだらしのなさが指摘されています。酷い身なりに対して「これで構わない」という主観が先行し、自分自身への客観的視線が不在なことが伺えます。主観的ルールの先行に疑問を差し挟まない点は、食生活にも通じているかもしれません。
低所得者のヤバい特徴
- 3. 食生活や身なりが悪い
アンケートの1位は時間にルーズ
そして、なんと言ってもアンケートで多かったのは「時間」について。貧乏になってしまう人たちは時間の概念が希薄なようです。
- 「高校教師をしているのですが、卒業生で定職についていなかったり、途中で離職してしまっている生徒の多くが、高校時代から欠席や遅刻が多い傾向があります。安定した職業についても続かず、低所得になる傾向があると思います」
- 「時間にルーズで遅刻が多いだけでなく、体が弱いのか何かと休みがち」
- 「口癖は『明日からやろう』、『今からやろうと思ってました』で約束した打合せ時間に必ずと言っていいほど遅れる」
- 「時間を守れません。遅刻は当たり前、仕事の期限も守らないので信用自体失われています」
時間のルーズさが社会的信用に悪影響を及ぼしていることがアンケートからうかがえます。自分のテンポを譲らない点、その態度を改めようとしない点などはマイナス評価の原因に。特に自分がやったことへの周囲へのフォローの少なさは周囲からの印象を悪化させ、自分との溝を深めているようです。
アンケートから見えてきた点をまとめてみましょう。貧乏になってしまう人にはこんな特徴があるようです。
低所得者のヤバい特徴 4
- 4. 自己本位で自己中心的
- 5. 刹那的
- 6. 時間やお金など、リソースの使い方がだらしない
- 7. 周囲への配慮が欠如している
低所得者から抜け出すための方法
では、低所得者に陥ってしまった場合、どうすればいいのでしょうか。怠惰なままでいると、上記のような生活習慣に陥ってしまいます。
まず、自分にとって最低限必要なもの、達成しなければならないものを冷静に判断し、自分の支出をブラッシュアップするべきです。その後、現実味のある目標を定めて一つ一つ実際に行動すること。それこそが現状を変えていくことに繋がります。いずれにしろ経済的にも精神的にも、自分を客観視することから始めなければなりません。
この記事を読んでいる方で家賃1万円台のところに住んでいる人はなかなか少ないはず。しかし、自分の持っているリソースを無駄遣いしていることはありませんか? 周囲への感謝を忘れ、自堕落な生活を続けて、あっという間の転落生活、ということにならないようにしたいものです。