工藤隆治、石山英明
2015年4月13日01時01分
大惨事になりかねなかった。日本で最も混雑する都心の大動脈であるJR山手線と京浜東北線が、9時間余りも不通となった12日朝の支柱倒壊事故。JR東日本は記者会見で、10日夜には支柱の傾きに気づきながら、すぐに対策をとらなかったことを明らかにした。
12日朝。現場近くのマンションに住む主婦(29)は、長男(1)への授乳中に「ガシャーン」と何かが倒れるような音を聞いた。閉め切った窓越しに聞こえるほどの衝撃音。「事故と聞いてびっくり。もし乗っている最中に倒れてきたら……」。声を震わせた。
支柱は線路に倒れかかり、気付いた京浜東北線の運転士が緊急ボタンを押して周囲の列車に無線で異常を知らせ、停止させた。もし列車の目前で倒れたり、通過時に倒れかかったりしたら――。JR東日本の福田泰司常務は記者会見で「列車が来れば、当たっていたと思う」と認めた。
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