ワシントン=佐藤武嗣
2015年4月13日01時12分
来年11月の米大統領選に向け、民主党のヒラリー・クリントン前国務長官(67)が12日、立候補を表明する。圧倒的な知名度と資金力を誇る党内の最有力候補で、女性初の大統領を目指す。共和党でも指名獲得に向けて立候補表明が相次いでおり、本命視されるクリントン氏を軸に選挙戦が本格化しそうだ。
クリントン氏は米東部時間の12日午後(日本時間13日未明)にも、ビデオメッセージやソーシャルネットワークを通じて出馬表明する見通し。民主党では、初の立候補表明となる。
正式表明を受け、州ごとの指名争いを競う党員集会を全米で最初に実施し、大統領選の行方を占うとされるアイオワ州で遊説を開始。同じく重要州とされるニューハンプシャー州でも集会を開いて、選挙戦を本格化させる。
クリントン氏はビル・クリントン元大統領夫人で、米国史上初の女性大統領への期待を集めている。2008年の大統領選では同党の指名争いでオバマ大統領に敗れたが、今回は表明時期などを慎重に探ってきた。
民主党内では、世論調査でクリントン氏が6割前後の支持を集めており、現段階で党内に有力な人物は見当たらない。
ただし、クリントン氏をめぐっては、国務長官在任中に公務の連絡に国務省公用アドレスではなく、私用アドレスを使っていた問題が発覚。3月に釈明会見を開き、公務のやりとりは自動的に記録として保存され、連邦記録法違反にあたらず、機密情報漏洩(ろうえい)の心配もないと主張しているが、共和党はなお追及する構えを見せる。
また、クリントン一家が設立した財団がイスラム組織ハマスと関連が深いカタールなどから献金を受けていたことも問題視されており、こうした問題が再燃すれば、選挙戦の致命傷にもなりかねない。
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