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開講年度 | 2015年度 |
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開講学期 | 2015年度 春学期 |
授業コード | 35202 |
科目 | 実践的FDとSD |
教員氏名 | 高橋 真義 |
授業種別 | 週間授業 |
授業方法 | 講義 |
授業概要 | 大学倒産が非日常ではなくなりました。日本中の全ての大学は、倒産という二文字に飲み込まることはないとは言えません。伝統校の中でも、学生を集めることができない学部・学科が増えています。これからは、ささいなボタンの掛け違いが、大学存続のための致命傷になりかねません。 学生の確保はもとより、入学から卒業に至るまでの教育サービスの質の保証、きめの細かい就職支援が喫緊の課題となっています。大学の生死は、学生・教員・職員の持てる能力を束ねた総合的な組織力勝負となります。教職員の能力開発(FD・SD)は喫緊の課題です。 「実践的FDとSD」は、従来のFD・SD論が取り上げる「論」ではなく、大学の「学びの組織力」をパワーアップするために役立つアクティブな授業を目指します。 大学の主役であり、資産であり、未来でもある学生と教員を活かすという視座から、職員にとってのFD・SDの課題を発見し、戦略的で実践的な職員のあるべきカタチを多面的・多層的に探ります。 「大学学生教員職員三輪車論」(『高等教育論入門』2010.11.30 ミネルヴァ書房 P.160)は、教員職員学生の関係をシンプルに表すものでる。ブレーキのないペダルをこぐのは学生で、教員と職員は後輪です。 教員と職員は対立関係にあるのではなく、学生の可能性を最大限に引き出すための役割を担う同志でなければなりません。教員と職員が適正なパートナーシップを保ちつつ、学生を教育する教員の「教員力」と学生を支援する職員の「教育支援力」を三輪車の前輪に伝えれば、学生は自らの可能性を発揮し、充実した学生生活を送り、卒業しても母校に誇りを持つことになります。 時代の荒波を乗り切るために、大学は「学びの組織力」をパワーUPしなければなりません。 大学の「学びの組織力」の底上げを図るためには、まず、持てる経営資産を最大限に活かし、大学のミッションである教育・研究・社会貢献を特色あるプログラムに創り上げていかなければなりません。競争が総力戦となればなるほど、大学職員は、大局的視野に立ち、教学と経営を融合する役割を担うことが期待されます。 大学職員には、卓越した事務処理能力はもとより経営マインドに加えて、学生と教員が創造性ある教育活動をするために、教育サービスをプロデュースする「教育支援力」を磨き続けなければなりません。 加えて、束ねられた「学びの組織力」を最大限に活かすためのファシリテーターとしての能力も求められます。 この授業では、教学と経営をマネジメントできる戦略的で実践的な「教育支援力」のある職員力をブラッシュアップするために、「一日先生」として模擬授業を行い、教えることは簡単ではないことを体感します。 また、質的に高いレベルの教育サービス提供をプロデュースするための外部資金の確保などの経営的な問題点についても、頭ではなく、現場の目と耳を活かし、検証・考察をします。 「ご意見番先生」として、高等教育の関係者の皆さまからは、第三者的な視座から、効果的・効率的な「学びの組織力」の磨き方について提言をしていただきます。 |
到達目標 | 教学と経営を融合するマネジメント感性のある戦略的実戦型教育職員となることを目指します。 レベル1 大学職員として教員・学生との「コミュニケーション力」を養成する。 レベル2 大学を現場主義の視座から改革することができる「教育支援力」のある実践型教育職員を養成す る。 レベル3 大学の持つ「教育資産」と「経営資産」を束ねる「コーディネート力」と「ファシリテーション力」を養成 する。 レベル4 大学の持てる「知」を束ねて「集合天才化」し、大局観のある長期的戦略的な視座から大学経営を 構想する「プロデュース力」を養成する。 |
授業計画 | 第1回(4月16日) ガイダンス 第2回(4月23日) 「一日先生カリキュラム」 の目指すもの FDとSDの融合とは何かを考える 第3回(4月30日) 「一日先生カリキュラム」 カリキュラムを作る 入門編 第4回(5月 7日) 「一日先生カリキュラム」 カリキュラムを作る 応用編 第5回(5月14日) トップマネジメントの視座からの問題提起 石川洋美 芝浦工業大学名誉理事長 第6回(5月21日) 「一日先生カリキュラム」 1 第7回(5月28日) 「一日先生カリキュラム」 2 第8回(6月 4日) 職員の視座からの問題提起 横田利久 関西国際大学事務局長・元大学行政管理学会長 第9回(6月11日) 「一日先生カリキュラム」 3 第10回(6月18日) 行政の視座からの問題提起 文部科学省大学関係担当者 第11回(6月24日) 「一日先生カリキュラム」 4 第12回(7月 2日) マスコミ関係者の視座からの問題提起 渡辺茂晃 「日経ナビ&就職ガイド」編集長 第13回(7月 9日) 「一日先生カリキュラム」 5 第14回(7月16日) 教育情報関係者の視座からの問題提起 中村正史 『朝日大学ランキング』編集長 第15回(7月23日) 総 括 合 宿(8月29-30日) 八王子セミナーハウス 「自己表現トレーニング」 「カード出し」 |
授業時間外学習 | 日頃から、学び続ける教育支援職員として「教育支援力」を磨くための努力を続けてください。 各回の授業のテーマについての予習、特に課題の作成については、関係者に対するヒヤリングなどを行い作成してください。 授業後は、履修生が提出した課題を吟味し、当初提出したアサインメントを深化させてください。 |
テキスト | 大学職員スキルアップ研究会編 『みんなで考える33の課題/大学職員のためのスキルアップ演習』 霞出版社 *確認は、高橋にお願いします。 「学びの豆の木」編集委員会 『学びの豆の木』 霞出版社 *初回のゼミで配布します。 |
参考書 | 桜美林大学大学院ジャーナル 『桜美林大学シナジー』 第3号、第8号 桜美林大学 早田幸政・諸星裕・青野透編著 『高等教育論入門』 ミネルヴァ書房 有本章・北垣郁雄編著 『大学力』 ミネルヴァ書房 大場淳・山野井敦徳編 『大学職員研究序説』 広島大学高等教育研究開発センター 中村正史編集 『朝日大学ランキング』 朝日新聞出版 ジェームス・W・ヤング著 今井茂雄訳 『アイデアのつくり方』 阪急コミュニケーションズ 1988年 堀 公俊著 『今すぐできる!ファシリテーション』 PHP研究所 2006年 文部科学省高等教育局私学部編 『私学必携』 第一法規出版 日本私立学校振興・共済事業団編 『今日の私学財政』 他各種 「調査報告書」 各「ご意見番先生」から、FDSDに関する指定・参考図書が指示されます。 |
評価基準 | 「一日先生」&ディスカッション司会50% 課題レポート30% 最終レポート発表20% A (特に優秀):90%以上 B (優秀):80%以上 C (良好):70%以上 D (最低合格ライン):60%以上 F (不合格):6 0%未満 |
URL | http://shingi-blog.269g.net/ |
最終更新日 | 2015/03/17 |