楽天市場|小島秀夫・知られていないが愛すべきSF映画たち@『ある日どこかで』ほか
2015年04月11日 20:04
| 映画
SF映画との出会いは小学生の頃。TVで放映される『ソイレント・グリーン』の
ような映画を親に観せられたのがきっかけです。当時は近未来SFが主流で、
しかも核戦争や環境破壊、人口爆発などで地球が滅亡の危機に瀕したり、
あるいは管理社会の恐怖を描くようなディストピアものがほとんど。
この原体験があったために、SFとはテーマ性やメッセージ性があり、なおかつ
文学的な要素もあるものだという認識が僕の中に形作られていきましIた。
だから『スター・ウォーズ』シリーズを皮切りに大量に作られたスペースオペラは、
好きではあってものめり込むほどではなかったですね。
また、アイザック・アシモフが書いたノベライズ版『ミクロの決死圈』をきっかけに、
翻訳もの'を中心にSF小説の世界にも足を踏み入れました。
人生を変えた一本は『2001年宇宙の旅』。作品自体がまさに僕のモノリス
なので、1年に1回は触れて自分を進化させています(笑)。
人種差別を含めた文明批判も隠されている「猿の惑星」のインパクトも強烈
でした。SFという装置を借りて、社会批判を寓話とした作品にはかなり感化
されてきたので、僕が監督を務めているゲーム「メタルギア」もその延長線上に
あるのかもしれないですね。
僕には影響を受けた作家が3人いて、そのうちの一人、リチャード・マシスンが
原作&脚本を手がけたのが『ある日どこかで』
(ちなみに、残りの二人はジャック・フィニイと安部公房)。
『ブレードランナー』と同様にすぐに公開が終わってしまった不幸な映画で、
僕も映画館では観られませんでした。でも、ビデオ化されてからカルト的に人気
が出て、ヒロイン役のジェーン・シーモアは公開から30年以上経った今でも
SF関連のコンベンションに呼ばれていますね(笑)。
ジュノー・シュウォークは職人監督だけど、この作品だけは当時の彼が撮った
とは思えないようなロマンチックな作風。ラブロマンスをSFのギミックを使って
ここまで面白くした映画はほかに例がないし、今観ても全然色あせていないと
思います。
STORY
クリストファー・リーヴ、ジェーン・シーモア共演のラブストーリーの名作。
1980年に生きる脚本家が過去に生きた女性に恋い焦がれ、60年以上
前ヘタイムトラベルする。
『サイレントランニング』は『2001年宇宙の旅』のSFXを担当して
一世を風靡したダグラス・トランブルの初監督作。僕は子どもの頃からトランブル
の大ファンで、憧れの存在でした。ほば全編が漆黒の宇宙空間を進む宇宙船
内部の話で、登場人物もすぐに一人の植物学者と3体のロボットだけになる。
アクションもほとんどない。それでも、静かなメッセージを秘めたこの作品が好きな
映像クリエーターはたくさんいます。僕が創ったゲーム『スナッチャー』に出てくる
小さなメタルギアは、本作のロボットへのオマージュです。
STORY
地球上のすぺての植物が絶滅した未来。宇宙船中で地球最後の植物を管理
していた植物学者が地球からの破棄命令に背き、3体の白ボッ、卜とともに
逃亡を図る。
from:TSUTAYA CINEMA Handbook
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