The Incredible Burt Wonderstone / 俺たちスーパーマジシャン
売れっ子で嫌味なマジシャンが時代の波に逆らえず転落、昔のアイドルと偶然に出会い人生を取り戻すコメディがThe Incredible Burt Wonderstone。

Steve Carell(スティーブ・カレル)は少年時代からの憧れとしてラスベガスで単独のショーを友人Steve Buscemi(スティーブ・ブシェミ)とノリノリで仕切るマジシャン。 その性格からアシスタントはすぐに辞めるし、Abracadabraに乗って下手な踊りからマジックを披露するワンパターンは客をあっさり失うことに。 プロモーターJames Gandolfini(ジェームス・ガンドルフィーニ)には箱の中で24時間過ごす今風な企画の失敗であっさりクビにされ、Jim Carrey(ジム・キャリー)のリアルで痛々しいYou Tubeなマジックに突き上げられる始末。 マジック本来の楽しみはやっと見つけた老人ホームの仕事で幼少期のアイドルAlan Arkin(アラン・アーキン)に出会うことで再発見、パートナーとも仲直り、恋人Olivia Wilde(オリビア・ワイルド)も仲間に加わり再出発という筋書き。 ベガスのマジシャンを題材にし、主役をイヤな奴としたのは新鮮味ありますが大笑いするシーンは少なく、脚本は頑張っていますが俳優とセットにお金をかけたいつものアメリカンコメディで終わってしまいました。
Steve Carell(スティーブ・カレル)は少年時代からの憧れとしてラスベガスで単独のショーを友人Steve Buscemi(スティーブ・ブシェミ)とノリノリで仕切るマジシャン。 その性格からアシスタントはすぐに辞めるし、Abracadabraに乗って下手な踊りからマジックを披露するワンパターンは客をあっさり失うことに。 プロモーターJames Gandolfini(ジェームス・ガンドルフィーニ)には箱の中で24時間過ごす今風な企画の失敗であっさりクビにされ、Jim Carrey(ジム・キャリー)のリアルで痛々しいYou Tubeなマジックに突き上げられる始末。 マジック本来の楽しみはやっと見つけた老人ホームの仕事で幼少期のアイドルAlan Arkin(アラン・アーキン)に出会うことで再発見、パートナーとも仲直り、恋人Olivia Wilde(オリビア・ワイルド)も仲間に加わり再出発という筋書き。 ベガスのマジシャンを題材にし、主役をイヤな奴としたのは新鮮味ありますが大笑いするシーンは少なく、脚本は頑張っていますが俳優とセットにお金をかけたいつものアメリカンコメディで終わってしまいました。
The Way Way Back / プールサイド・デイズ
夏のビーチハスウにシングルマザーといけ好かない彼氏に年上の連れ子。 イジメられクールとは言えない風貌の主人公はどうしても外へ足が向いてしまい近くのウォーターパークでバイトするという設定がNat Faxon(ナット・ファクソン)、Jim Rash(ジム・ラッシュ)コンビ製作のThe Way Way Back。

ただの青春物で終らずコメディとしての質を高めたのが、テキトーでおしゃべりなプール監視員役がピタッとはまったSam Rockwell(サム・ロックウェル)の存在感です。30代の男がティーン並みのジョークと悪戯でたちまち主人公の心を掴み、家族と過ごす嫌な空間から飛び出しひと夏最高の経験を楽しむ時間は見ていてこちらも浮かれるくらいでした。 スライダーを待つ女の子に悟られないよう待たせて眺めるシーン、何度か付き合っていたであろう女性マネージャーとの会話など面白い場面は何度も登場します。 神経質で依存症的な母親Toni Collete(トニ・コレット)も嫌味ったらしい彼氏Steve Carell(スティーブ・カレル)もいい味出していましたが、主演2人のボーイズには影が薄かった気がしました。80年代風の設定もノスタルジーを誘うのかエンディングはちょっと寂しくもあり、なかなかいい映画に仕上がっていたと思います。
ただの青春物で終らずコメディとしての質を高めたのが、テキトーでおしゃべりなプール監視員役がピタッとはまったSam Rockwell(サム・ロックウェル)の存在感です。30代の男がティーン並みのジョークと悪戯でたちまち主人公の心を掴み、家族と過ごす嫌な空間から飛び出しひと夏最高の経験を楽しむ時間は見ていてこちらも浮かれるくらいでした。 スライダーを待つ女の子に悟られないよう待たせて眺めるシーン、何度か付き合っていたであろう女性マネージャーとの会話など面白い場面は何度も登場します。 神経質で依存症的な母親Toni Collete(トニ・コレット)も嫌味ったらしい彼氏Steve Carell(スティーブ・カレル)もいい味出していましたが、主演2人のボーイズには影が薄かった気がしました。80年代風の設定もノスタルジーを誘うのかエンディングはちょっと寂しくもあり、なかなかいい映画に仕上がっていたと思います。
『迷惑なんだけど?』 カール・ハイアセン
普段は愛するフロリダの自然を台無しにする企業や個人を徹底的にやっつける作家が、今回はおバカな電話セールスマンを完膚無きに痛めつけます。 とにかく彼は最後までその厚顔無恥なセールス魂で何度も復活しますが容赦ないなやられ方は作家に何かあったんだと思わせるイジメで個人的なに匂いがぷんぷんします。

女性陣ではちょい抜けてる設定のお天気レポーター志望女子大生がいい味出していたり、電話セールスマンの不倫相手でおバカっぽい女性はセクシーなだけと思ったら現実的で人を見る目があったり、暴走気味な主人公は母親としてもあぶなっかしい面は最後までハラハラさせますが息子や前夫にサポートされ円満解決へこぎつけるなどキャラの深い掘り下げが顕著です。 今回は悪者もコミカルだし、変な宗教団体も亡霊も登場したりで、いつもの勧善懲悪ストーリーではなくスッキリしない部分もありますが、ハイアセン節はそんなのおかまいなくフロリダの島々でフル回転でした。 登場人物も多かった気がしますが、全員がなぜか濃いキャラばかりでスッと文章から入ってくるのもいつも通りです。 お互い無謀だけど惹き合う主人公以外の恋愛プロットもあって内容も盛りだくさんな『迷惑なんだけど?』はハイアセンの世界を十分楽しめる作品でした。
女性陣ではちょい抜けてる設定のお天気レポーター志望女子大生がいい味出していたり、電話セールスマンの不倫相手でおバカっぽい女性はセクシーなだけと思ったら現実的で人を見る目があったり、暴走気味な主人公は母親としてもあぶなっかしい面は最後までハラハラさせますが息子や前夫にサポートされ円満解決へこぎつけるなどキャラの深い掘り下げが顕著です。 今回は悪者もコミカルだし、変な宗教団体も亡霊も登場したりで、いつもの勧善懲悪ストーリーではなくスッキリしない部分もありますが、ハイアセン節はそんなのおかまいなくフロリダの島々でフル回転でした。 登場人物も多かった気がしますが、全員がなぜか濃いキャラばかりでスッと文章から入ってくるのもいつも通りです。 お互い無謀だけど惹き合う主人公以外の恋愛プロットもあって内容も盛りだくさんな『迷惑なんだけど?』はハイアセンの世界を十分楽しめる作品でした。
A Most Wanted Man / 誰よりも狙われた男
Anton Corbijin(アントン・コービジン)の映画は毎回納得いかない終わり方だなと思ったら、今回は原作がジョンルカレで彼の責任でもないと改めたのがA Most Wanted Man。

組織内部とアメリカが手を組み勢いだけで目前だったミッションが失敗に終わる惨めなエージェントの話は途中まで独自の雰囲気と暗いシーンが主演のPhilip Seymour Hoffman(フィリップ・シーモア・ホフマン)にぴったりで、と言うより彼の抑えた演技が素晴らしく久しぶりの快作になるのではと期待しながら見ていました。 Nina Hoss(ニナ・ホス)など周辺を固める俳優はスパイ組織やスパイそのものを上手く演技していたのに、謎のプライベートバンカーを演じたWillem Dafore(ウィレム・デフォー)を除いてハリウッド俳優(特に女優)がブチ壊していた印象は否めません。 中東から流れてきた謎の男、その父親の隠し資産、人権弁護士、スパイの過去などが絡む中盤までは盛り上がりましたが、部下を失った履歴が明らかになる部分からエンディングが何となく分かってしまう内容の薄い構成でもありました。 主演俳優の遺作と思って見るとやはり稀代の名優の演技は素晴らしく、今後を考えれば寂しく思うサスペンスでした。 評価は☆☆★★★。
組織内部とアメリカが手を組み勢いだけで目前だったミッションが失敗に終わる惨めなエージェントの話は途中まで独自の雰囲気と暗いシーンが主演のPhilip Seymour Hoffman(フィリップ・シーモア・ホフマン)にぴったりで、と言うより彼の抑えた演技が素晴らしく久しぶりの快作になるのではと期待しながら見ていました。 Nina Hoss(ニナ・ホス)など周辺を固める俳優はスパイ組織やスパイそのものを上手く演技していたのに、謎のプライベートバンカーを演じたWillem Dafore(ウィレム・デフォー)を除いてハリウッド俳優(特に女優)がブチ壊していた印象は否めません。 中東から流れてきた謎の男、その父親の隠し資産、人権弁護士、スパイの過去などが絡む中盤までは盛り上がりましたが、部下を失った履歴が明らかになる部分からエンディングが何となく分かってしまう内容の薄い構成でもありました。 主演俳優の遺作と思って見るとやはり稀代の名優の演技は素晴らしく、今後を考えれば寂しく思うサスペンスでした。 評価は☆☆★★★。
『ガットショット・ストレート』 ルー・バーニー
まずは原題をそのまま翻訳に使った装丁の趣味も良い出版社に拍手。 無名なのに帯の通りカール・ハイアセンとエルモア・レナードを感じさせ、ちょっと寄り道もあるがスピードと雰囲気を短い文章で上手く伝える著者ルー・バーニーの技量、独特の登場人物、最初から引き込まれる設定とユーモアにも拍手だったのが『ガットショット・ストレート』。

初めての作家で最初のツイストから予想を裏切られるとあっけにとられたままどんどん読んでしまいます。 出所したばかりの男が主婦だと思った女に騙される場面が正にそれで、危機一髪で手に入れた聖遺物(包皮)でその女と一儲けと思ったら当然大物登場でどんどん巻き込まれる展開。 パナマで解決のはずがお互い騙し合ったりで最後まで息の抜けないライト・サスペンスでした。 エンディングはちょっとどうかと思いましたが、無駄な後書きも無く上質な翻訳本で作家の次回作を期待してしまいます。
初めての作家で最初のツイストから予想を裏切られるとあっけにとられたままどんどん読んでしまいます。 出所したばかりの男が主婦だと思った女に騙される場面が正にそれで、危機一髪で手に入れた聖遺物(包皮)でその女と一儲けと思ったら当然大物登場でどんどん巻き込まれる展開。 パナマで解決のはずがお互い騙し合ったりで最後まで息の抜けないライト・サスペンスでした。 エンディングはちょっとどうかと思いましたが、無駄な後書きも無く上質な翻訳本で作家の次回作を期待してしまいます。