きょうの料理 登紀子ばぁばの元気印「一口和風ステーキ」 2015.04.10


三輪誠司解説委員でした。
次回は島田敏男解説委員とともにお伝えします。
ぜひ、ご覧ください。

(テーマ音楽)今日から始まります新しいシリーズ。
教えて下さるのはこの方。
「ばぁば」こと鈴木登紀子さんです。
どうぞよろしくお願いします。
どうぞよろしく。
90歳にしてますますお元気なばぁばに一年間かけてじっくりと取って置きのお料理をねご紹介頂きます。
題しまして…とにかくばぁばから元気を頂きたいと思っておりますが。
私もねこの年までね長らえましたのでね昔ながらの家庭の料理の愛情の籠もったお料理をお伝えしてまいりたいと思っております。
一年間が楽しみです。
どうぞよろしくお願いします。
よろしくどうぞ。
それでは今日はどんなお料理でしょうか?こちらをどうぞ。
「一口和風ステーキ」。
ステーキですか?そう。
時々食べたくなりますのよ。
週に1〜2度は頂きます。
週に1〜2度!量は多くなくてこのくらいでよろしい。
100gぐらいでね。
それでとっても元気になるような気がします。
今日は和風ですね。
はい。
そしてこちらがあえ物の「更紗あえ」。
インド更紗ジャワ更紗などありますね。
あのような華やかな美しさをここに表現してみました。
ほんときれいですよね。
それでは早速「一口和風ステーキ」から教えて頂きます。
まずここに用意しました。
これはねちょっとね脂の少ないところですねもも肉。
これが私に適量だと思っております。
100g召し上がるってステキですねステーキだけに。
ステーキだわ。
フフフ!まあほんとにステーキはステキですね。
今切り目を入れてらっしゃいます。
斜め格子鹿の子とかもいいます。
昔は鹿の子絞りってありましてね帯揚げとかげたの鼻緒とかそれからお着物でも鹿の子の絞りというのもありましたよ。
お襦袢やらいろいろとね。
これまたどうして鹿の子にするんですか?これはねお味もよくしみます。
火も通りやすい食べやすいそういう事ですよ。
食べやすいという事はつまりかみ切りやすいとか。
そう。
私はねまだ虫歯もないんですよ。
でもやっぱりこの方がおいしく頂けます。
そうですか。
しかし自前ですか?歯は。
そうですよ自前なんです。
すばらしい!すばらしいでしょ。
自前じゃない方もこれだったら食べやすいんですよね。
包丁をこんなふうにねお肉切ったりしてねいきなりお布巾で拭くと脂が染みるでしょ。
だからティッシュという重宝なものがありますのでね今のように拭いて下さい。
では焼く事にしましょうか。
それでこれは…。
塩こしょう。
塩こしょうをするんですか。
何という事でしょう。
これはね軽くふって下さい。
軽く。
そう。
これはやっぱりここでは軽くというのは意味があるんですよね。
少しずつの方がね。
後でおしょうゆのお味にしますのでそれでお塩は控えておきます。
それでねこの他にまだちょっとお利口な方法があるのよ。
こうするの。
ついていないところをついている方に重ねる。
こうして。
そうしたらちょうどよくなりますから。
全体に薄く下味が付く。
そうです。
あとでおしょうゆが入りますとねお味がまた濃くなりますのでね。
じゃあ下ごしらえが出来ました。
それで焼く事にしますがこれは鉄のフライパンです。
この大きさっていうのも関係がありますか?これは2枚にちょうどいいんですよ。
大きすぎても困ります。
それから小さすぎても困りますね。
それでフライパンが熱くなったら油を入れますが…。
サラダ油ですよ。
そしたらちょっとこうなじませて。
なじませるっていうのは大事ですね。
そうですよ。
そしてね…。
(肉を焼く音)この音がいいんですよねステーキ。
そうそうそう!もう魅力的ね。
こうですよ。
そしてねお好みの焼き加減があるでしょ。
だからね私はちょっとねミディアムレアぐらいがいいのよ。
お好みはミディアムレアですか。
そうで〜す。
あなたは?私はねミディアムかな。
ちょっと火が入ってた方がいいかなと…。
それもいいわ。
はいこうしてね。
ちょっとね香りもいいですね。
いいですね。
この牛肉の焼ける匂いね。
ここでねお酒とおしょうゆを入れますが火から外しますよ。
その方がねジューッとならないでしょう。
まだちょっとなってますけどこのぐらいならまだいいの。
火の上でするともっと…。
これでおしょうゆの味がなじみますからね。
ほら。
今日はね和風のステーキですもんね。
そうですそうです。
そして時々火の加減は見る事ですよ。
このくらいで切る事にしましょう。
ちょうどよさそうですよ。
今日はばぁばのお好みのミディアムレア。
それでこのまな板の上にのせて。
とりましたこのおつゆを少し煮詰めましょうか。
そしてこれから食べやすいように包丁を入れます。
まず半分に切ってちょっとそぎ切りですね。
やっぱり和風…。
これ箸で食べやすいようにっていう事で。
そうですそうです。
私たちはねお箸の文化の国ですからね。
お箸はねとてもね使い勝手がいいと思いますよ。
ここでお皿を温めておきました。
お皿がこのお湯の入ったボウルにねタオルが一緒になってます。
だってお肉が熱々なの。
だから器を温めておいたらねそれなりの効果はありますよ。
お一人の時もお皿とかを温める?そうそう。
1人だったらなお楽ですよ。
1枚ね温めるだけですけど。
やっぱりその辺がばぁばのね丁寧なお料理。
おいしく頂きたいと思うからそういう事に気を遣いますよ。
食べ物だけじゃなくて。
そりゃもうあなたいろいろとありますよ。
そうしてここで…。
こちらですねレモン敷きましょう。
盛りつけですね。
こうして。
大根おろしがねお肉をさっぱりさせてくれますよ。
だからたくさんいつも頂きます。
それから菜の花はゆでたものをおだしとおしょうゆに浸したものですよ。
菜の花季節ですね。
浸しておく?お浸しみたいなものですよ。
それでねこちらの菜の花はねゆでる時はね1ワ丸ごとはゆでませんよ。
少しずつね3本ぐらいずつゆでていくの。
そしてねこれはねバターをちょっとのせました。
やっぱりバターのせると風味が良くなりますよね。
そして先ほどから煮立てましたこのおしょうゆの方ね。
熱々をバターの上からかけてやりますね。
これが焼き汁ですね。
そうです。
これがおソース。
おしょうゆとお酒のね。
それでこれはね熱々かけるとこんなふうに溶けてくれますからね。
しかし大根おろしと一緒にねさっぱり頂けますよね。
これじゃあ…。
お願いします。
大根おろし山盛りだわ。
こんな感じでよろしいですかね。
そうですね。
さあ「一口和風ステーキ」が出来上がりました。
召し上がってみて下さい。
いや〜ほんとにおいしそうですね。
じゃ早速頂きます。
おろし一緒よ。
大根おろしのせて。
ではいただきます。
う〜ん!柔らかい!大根おろしが合うでしょ?おしょうゆも合いますね。
さっぱりと頂けます。
これ何か元気が出てくる感じですね。
ですから私の元気の素はこういうものだと思います。
これはいいな。
「一口和風ステーキ」。
肉の表面に浅い切り込みを入れますとかみ切りやすいです。
鹿の子包丁ですね。
そうです。
味付けは塩こしょうで軽く下味を付けて肉の表面を焼いてから酒としょうゆをからませました。
その汁を煮詰めて仕上げにソースとしてかけました。
お皿は温めておく。
これは一人の時でもやると食事が豊かになりますね。
いや〜それにしましてもばぁば週に1〜2回はステーキですか?そうなんですよ。
食べ過ぎかしら?いやいや!でもそれがやっぱりお肉が元気の素という事ですよね。
そんなふうに思いますよ。
元気になりますもの。
大好きよ。
しかしもも肉を頂く。
これは脂の負担も少ないですよね。
そうなんですね。
でもどっちも好きですよ。
この体ではそのくらいの方がいいと思います。
ちょっとねお肉も大事って話でした。
そのステーキと一緒に頂くとおいしいのが次の「更紗あえ」ですよね。
大体このごろは生のサラダが皆さんねお好みですけどもね私はねこのあえ物ね結局ねサラダと同じようなものなんですよ。
あえ衣は向こうのドレッシングと同じ事。
それから冷たくする事も共通点ですね。
でもねこちらの方がたくさん頂けますよ。
具はね5種類なんです。
それでねこちらに用意しましたのがね錦糸卵の用意なんですよ。
これはねよ〜く溶きほぐして白身はよく切ってからほぐすんですよ。
塩少々加えてこしておきました。
こすんですね。
その方が滑らかできれいな薄焼きが出来ます。
それでね今日はこれをねフライパンは普通の鉄のフライパンですけどこれね十分に熱くしますが熱くし過ぎると焦げますのでねほどほどに。
それでね油玉でよく拭きます。
これはカット綿ですね。
うちはこれ油玉と言うんですけど玉にはなってないんですけど。
昔はね油玉ってちゃんと丸めておいたみたいですよ。
それでねここで火から外して。
その前に用心のためにちょっとこうしてみましょうか。
あっよさそうですよ。
今「チチッ」といいました。
「チチチッ」といいましたね。
それでねこれはですね火から外して卵を入れます。
卵を入れる時には火から外す。
こんなふうにして…。
お玉でね軽く1杯入りましたこれ。
大きくなりますよ。
はいそうですね。
こうしてね。
そしたら縁だけ火にかざしますこうして。
コンロの上じゃこんなふうに広げられないですね。
ちょっとコンロから外してね。
でこの…。
プチプチしてきましたね。
これはね火の上から外して。
ここがやりいいわ。
こうしてね。
さあ菜箸で下にくぐらせて…あ〜きれいに!フライパンを今度はこうやってこう。
こう持ってきたらいいんです。
表面になっていたところを…。
ちょっとオーバーすぎてこっち来ちゃいました。
これで大丈夫よ。
ホイッと。
そしてこれをちょっとね冷めかげんになってから刻みます。
盆ざるでやっぱり冷ますのがいいんですかね?その方が切りやすいです。
刻みやすいですよ。
これがちょっと冷めかげんになりましたのでこうしてね半分にしてそれからこうしてくるくるときつく巻いた方が刻みやすいの。
くるくるくるっと。
そしてねこれを覚えてらしたら椀種に困った時にこれを椀種にしたっていいんですよ。
お椀の中の具にね。
だってきれいでしょう?ほら。
ず〜っと細く切るんですね。
そうそう錦糸ですもの。
ああそうか糸のように。
そうですそうです。
じゃあ太くしたら錦糸
(禁止)。
錦糸そうです。
太くするのは禁止。
早かったわばぁばも。
はいこう持ってきてね。
これね楽しい事よ。
これをこうしてほぐすのほら。
ほぐすんですね。
それでサラダにもよく合います。
だって優しい味ですもの。
これはあえ物のため。
そしてこちらに用意しましたのが焼きしいたけ。
香ばしいでしょ?香ばしいですいい香りがします。
傘の方をきつく絞った布巾で拭いてそして石突きを取って両面香ばしくなったらここに酒塩を用意しました。
生しいたけ3枚焼いて…ほんのりとしたしょうゆのお味が合うの。
これにしっかりお味を付けなくていいんです。
他のものと混ぜますのでね。
そしてこうしましたらこれをつけておくとしょっぱくなるから斜めにするのこうして。
そうすると…。
ほんのりとお味が付いて。
こういうふうに刻むといいのよ。
薄切りですね。
お箸も焦げてもいいようなこういうのをお使い下さい。
今火を使いましたからね。
そうそう。
こちらにきゅうりとにんじん。
これは短冊に切ってありますがきゅうりの天地を落として真ん中に包丁を入れて芯をスプーンで取りました。
それを短冊に切りました。
それは2カップだから400cc。
3%の塩だから12gあればいいの。
大さじ1杯は15ですから1弱ね。
そしてこれは20分ほど。
20〜30分ですかね。
20〜30分浸しますよ。
立て塩と言います。
これ自然に塩が浸透しますのでとてもいい具合なお味になりますよ。
塩でもむときれいじゃなくなるでしょ。
ここでさらしの布巾のとこにあけてそして絞りましょう。
さらしの布巾ここで活躍しますね。
そうです。
私いっぱい作ってあるんですよ。
そこでギューッと水けを…。
もう何かのかたきのようにグーッと。
昔のお母さん拝み絞りって言ったの。
しかしばぁば握力十分ですね。
さすが!そうですよ。
そしたら…これほぐしましょう。
ほぐす?おっ!ははっ。
えい!えい!ってやって。
これでほぐれるわけですね。
ほぐれます。
ほらほら。
昔のお母さんの知恵です。
それからここにしいたけの刻んだのも入りますよ。
次はしいたけを入れますか。
それからうども入ります。
このうどはどんな処理をしてあるんですか?これは皮を厚くむいてそれから3cmほど長さの短冊。
酢をちょっと落としたお水に放してあくを止めました。
これが春の香り。
うどは爽やかでしょ。
それからこの錦糸卵。
更紗にふさわしい色とりどりの雰囲気になってきましたね。
そして優しいお味ですよ。
ここで混ぜましょ。
それから調味料を合わせたものを加えますからね。
ここで木の芽を摘んだものがここにあります。
木の芽頂くといいですよ。
ここで木の芽が入りました。
いや〜彩りがきれい。
今度ここに加減酢を用意しましたので。
加減酢?こちらよ。
これねおだしと砂糖とお酢とそれから薄口しょうゆですよ。
…の割合です。
いかがですか?ちょっと甘めですけどこちらにはちょうどいいお味。
何でもお味をきくという事はご自分の味ですから決める事になりますがあまり数字とかお時間とかにとらわれないで。
分量もちょっと入れてみて残しておいたらまた足す事できますけど加え過ぎたら引き算はできません。
金言ですね。
ばぁばの金言元気印。
ありがとうございます。
やっぱり全部分量どおりザバッと入れるんではなくてね。
これもちょっとお味を私きいてみますね。
お味をきくって言うんですね。
あっ優しいお味よ。
これは外国のサラダと同じようですけれども向こうのサラダよりも私は頂きやすいからたくさん頂けます。
あえ物というこのスタイル和食から出たものですけれども。
でも向こうと共通してるものがたくさんあるわけ。
材料はきれいに洗ってあるしそれからあえ衣は今日はこの簡単な加減酢ですけれどもドレッシングと同じような事なんですよ。
全く共通してますね。
そうなんです。
だから洋の東西を問わずとかって言いますね。
言いますね。
それと同じよ。
それと年寄りますとね生のお野菜はこんなふうにして頂く方が頂きやすい。
大きい葉っぱのまんまは食べにくいですよね。
そうなのよ。
若い人はそれがおいしいっておっしゃるわ。
でも年取るとやっぱりこんなふうにね頂きやすい状態にした方がありがたいですね。
こうしてねこれは天盛りと言いますけどどなたもお箸をつけてませんよという証しですからねこれが乱れてなければ。
これを一番てっぺんにのせるという事ですね。
こちら正面でございます。
皆さんにもご覧頂きましょう。
どうぞ。
はい出来上がりました。
彩りがまさにこの季節の景色ですよね。
それと木の芽の香りですね。
いや〜じゃあ早速いただきます。
どうぞ。
でもねもっと甘くていいかもっと酸っぱくていいかはご家庭によりますよ。
うん!私にはこれちょうどいい。
あらありがとう。
よかったですわ。
まず野菜のシャキシャキしたこの楽しみ。
それから彩りですよねやっぱり。
そうそうそう。
わりとたくさん頂けますよこれだと。
野菜もっと食べなきゃという時にもねこのあえ物というアイデアがありますね。
あえ物は大事。
さあおさらいをしましょう。
「更紗あえ」。
5種類。
5色の食材をそれぞれに下ごしらえをして加減酢であえました。
加減酢の分量はあくまで目安の数字です。
最終的にあえる時も最終確認をして頂いて舌でおいしいという事を。
ご自分のおいしいを頼りに作ってみて下さい。
全部バァーッと入れない事ね。
それから菜の花をゆでる時もそうなんですけど1ワとか半ワをワーッと入れないの。
3本ぐらい私は入れます。
そしてお水に放す。
次の3本いきますってそういうふうにするとね今日のようにシャッキリと色もよく仕上がりますよ。
今日は「ばぁばの元気印」1回目。
まずお肉。
そしてサラダに相当する「更紗あえ」。
おいしく私も頂きました。
どうぞまたこの一年間よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
ありがとうございました。
今日ご紹介した料理はテキスト4月号にも作り方詳しく掲載しています。

(テーマ音楽)2015/04/10(金) 10:15〜10:40
NHK総合1・神戸
きょうの料理 登紀子ばぁばの元気印「一口和風ステーキ」[字]

ばぁばこと、鈴木登紀子さんの新シリーズ。90歳の元気を支える元気のもとを毎月紹介してもらう。4月は「一口和風ステーキ」と春らしいあえもの「更紗(さらさ)あえ」。

詳細情報
番組内容
90歳の元気の源は、お肉をしっかり食べることという登紀子ばぁば。「一口和風ステーキ」は、ばぁばの大好物。しょうゆ風味にバターの香りとコクを添えたステーキに、さっぱり大根おろしを合わせて。「更紗(さらさ)あえ」は、彩り豊かな食材を使った、春らしいあえもの。にんじん、きゅうり、しいたけ、うどに、錦糸卵。加減酢であえて春の香り、木の芽をたっぷりと。
出演者
【講師】料理研究家…鈴木登紀子,【司会】後藤繁榮

ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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