大人も子どもも自分で自分の命を守れるように。
お〜。
なんかすごいなここ。
あっけいたいだ。
あ…電話?すごい。
あなんか回すのとか…。
あれ?なんじゃこりゃ?あテレビか。
へえ〜。
いらっしゃ〜い。
あ池上さん。
こんにちは。
待ってたよ。
こんにちは。
さあこれそう。
テレビなんだよ。
やっぱり。
ちょっと見たことないかもしれないけど。
古いテレビだよね。
そしてここには古いラジオがあって電話機もあったでしょ?こういうのをねまとめてメディアっていう言い方するんだけどここにはね新しいメディアから古いメディアからいっぱいメディアがあるの。
そのメディアにはねおく深〜い世界があるんだわ。
それを見るとねいろんなことが見えてくる。
なるほど。
じゃあこっちへ来てください。
は〜い。
さあこちらです。
何してるところだろう?うん?なんだろこれ?あなんかサッカー選手がダンスしてる。
なるほど。
たしかにねダンスしてるように見えるよね?実はね本当はこんな写真でした。
ほら。
あ試合中だったんだ。
これねシュートをひっ死になってふせごうとしてる選手なんだよ。
あ〜!ホントにきんぱくしてる迫力のある写真なのにここだけ見るとなんかユーモラスな写真になっちゃうでしょ。
つづいてこちらを見てください。
ウオ〜!さあ出てきた2枚の写真。
これねどちらも試合で勝負が決まった瞬間なんだ。
さあどんな違いがあるかな?なんかこっちは勝ってうれしいぞっていうのが伝わってくるけどなんか向こうがわは勝ってうれしいぞと負けてくやしいぞっていう両方が伝わってくる。
そうだよね。
こちらはアップという…一方こちらはいろんなものが見えるでしょ?こういうのをルーズの写真っていうんだけど…これがね写真の力なんだよね。
すごいね。
じゃあこの写真を撮ったプロのカメラマンの仕事をいっしょにのぞきに行こうよ。
のぞきに行く?そう。
この部屋にはねいろんなメディアの現場をのぞくことができる場所があるんだよ。
さあここだよ。
いいかな?のぞいてみるぞ。
ほ〜ら。
オ〜!サッカーの試合会場だよね。
オ〜もり上がってる!この試合を撮影しているのがこの人…カメラマンになって18年のベテランです。
オリンピックやワールドカップなど世界の大ぶたいで撮影してきました。
この日は2011年のJリーグでゆう勝した柏レイソルが出る注目の試合。
決定てきな瞬間をねらいます。
試合がつづく90分間広いサッカー場のどこで何が起きるかわかりません。
そこで遠くまで撮れるカメラと近くが撮れるカメラを使い分けながら撮影していきます。
試合開始2分ブラジル人選手ワグネルの先せいゴール。
オ〜。
杉山さんワグネルがシュートを放った瞬間をみごと1枚に切り取りました。
こちらはシュートのチャンスをのがした瞬間。
苦わらいをする選手の表じょうを見せるためアップで切り取ったんだよね。
一方こちらはルーズの写真。
両方のチームがボールをはげしくうばい合う様子を見せたかったんだって。
でもどうして動き回る選手をねらいどおりのサイズで撮影できるの?そうだよね。
そのひみつを柏の選手のプレーで見てみましょう。
ねらっていたのはパスの瞬間。
ここだね。
頭からつま先までギリギリ入るサイズで撮りました。
力強い足のきん肉のもり上がりを見せたかったんですね。
ちなみにその直前に撮った写真はこちらです。
あれ?蹴る瞬間になるとかならず頭が下がるんですね。
このイメージがあったのでそのまま切りつづけた感じですね。
選手の動きをあらかじめ予想して撮ってるんだよね。
だからねらったとおりに撮れるんだ!それから試合中ねこんなむずかしいはんだんもしてるんだよ。
レアンドロ選手がゴールに向かう場面。
これが杉山さんの撮った写真です。
てきにかこまれるレアンドロを撮るなら…ほら。
こんなサイズでもよさそうなはずだよね?ならなんでそうしなかったの?理由はというと…。
あ右がわにもう一人誰かいる。
そう。
さいしょはね2人のてきにかこまれたレアンドロをねらっていた杉山さんなんだけど手前にもてきが待ち構えてるなってことに気がついていっしゅんでカメラの向きをずらして切り取り方をかえたんだって。
すごいね。
さあどうだった?いや〜選手の動きを事前に予そくして撮るってすごい!そうだよね。
つまりサッカーの写真を撮るためにはサッカーのことよく知ってないと撮れないってことこれでわかるでしょ?うん。
プロのカメラマンというのはやっぱりあるねらいを持ってその場面を切り取るわけだ。
そのためにはいろんなくふうがあるということだよね。
これからね写真というメディアと上手につきあっていくために知っておいてほしいことがあるんだよね。
ちょっとこちらの2枚の写真を見てください。
これはね2003年の4月中東のイラクという国にアメリカ軍などがせめこんでフセイン大統領の像が倒されたときの写真なんだ。
フセイン大統領は自分のことに反対する人はようしゃなくつかまえて次々にしょけいしてたんだよね。
イラクの国みんのふまんがうんと高まってた。
さあこちらの写真イラクの人たちが集まってるでしょう。
これカメラマンは何を伝えようとしたんだろう?う〜ん…。
イラクの人が独裁者からかい放されてよろこんでるみたいな。
そうだね。
写真を撮ったカメラマンに「どんなねらいで撮影したんですか?」って聞いたら「独裁者の終わりを象徴する場面だと思った」と言うんだよね。
なるほど〜。
じゃあね同じときに同じ場所で撮られたもう一枚の写真がこちら。
これどんな印象を受ける?う〜ん…なんかアメリカ軍が支配してるみたい。
そうだね。
ここにアメリカ軍のへいたいがいるしこのあたりにもずっといるでしょ?アメリカ軍がこの像を引き倒しているんだ。
そういう印象になるよね?けっ局ねこの出来事は…たいへん大きなぎろんになったんだよね。
けっ局どっちが倒したの?これはねけっ局ここに集まってたイラクの人たちとアメリカ軍がきょう力してフセインの像を倒したと。
じゃあどっちも正かいなんだ。
つまりね写真というのは撮影する人がふくざつないろんな事実がある中から自分が伝えたい部分だけを切り取っているっていうことがこれでわかるわけだよね。
そういうことを知ったうえで写真というものを見てほしいと思います。
は〜い。
「メディアのめ」。
はいチーズ。
(シャッター音)どんなねらいで撮ってるわけ?いや…ひみつ。
ひみつ?う〜ん…。
(シャッター音)よいしょ〜。
(シャッター音)どんな写真ができるのかな?楽しみだなこりゃ。
(シャッター音)池上さんちゃんとこっち見て!はい。
ピース。
(テーマ音楽)2015/04/09(木) 09:40〜09:50
NHKEテレ1大阪
メディアのめ「写真一枚で世界を切り取れ!」[解][字]
池上彰が「メディアリテラシー」を伝授する!今回のテーマは写真。Jリーグの試合の撮影現場に潜入する。アップか?ルーズか?伝えたい事によって切り取り方も全く変わる。
詳細情報
番組内容
オリンピックやワールドカップなど大試合を撮影してきたプロカメラマン・杉山拓也さん。試合の状況を一目でわからせたいときは「ルーズ」で、選手の喜怒哀楽をみせたいときは顔の表情を「アップ」で撮影する。1枚1枚ねらいをもって、確実に意図したサイズを切り取ってゆく。そのプロの技とは?またスタジオでは、池上彰がイラクでの報道写真をいくつか紹介。それらは、どんな意図で撮られていたのか?わかりやすく解説する。
出演者
【ゲスト】カメラマン…杉山拓也,【出演】池上彰,安保泰我
ジャンル :
趣味/教育 – 幼児・小学生
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
趣味/教育 – コンピュータ・TVゲーム
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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日本語(解説)
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