自殺した京南企業のソン・ワンジョン元会長が、朴槿恵(パク・クンヘ)政権の有力者の名前と金額が書かれたメモを残していた問題で、大統領府は10日、今後の影響を懸念する姿勢を見せた。大統領府の関係者たちはこの日、ソン元会長が自殺直前に「金淇春(キム・ギチュン)前大統領秘書室長と許泰烈(ホ・テヨル)元大統領秘書室長に巨額の金を渡した」というニュースが流れたのを受け、言葉を慎みながら検察の捜査の状況を注視した。午前の記者会見で閔庚旭(ミン・ギョンウク)報道官は、金前秘書室長と許元秘書室長に関する報道について「何も把握していない。(両氏に対し)まだ確認はしていない」と述べるにとどまった。別の関係者は「両氏が前職・元職の秘書室長であるだけに、民政担当首席秘書官室が確認するのも不可能だ」と話した。
だがそれから間もなく、ソン元会長のメモに金前秘書室長や許元秘書室長、李丙琪(イ・ビョンギ)秘書室長など8人の名前が書かれているという事実が伝わったことで、大統領府は緊迫したムードに包まれた。朴政権発足後に大統領府秘書室長を務めた人全てについて疑惑が浮上したためだ。午前中には金前秘書室長だけがメディアに対し積極的に釈明していたが、午後には李秘書室長と許元秘書室長も「事実無根」と主張する報道資料を電子メールで記者たちに送った。
大統領府の関係者は「昨年末の内部文書流出事件が解決し、朴大統領の支持率が上向いてきているというのに、またも悪材料が出てきた」と話した。今回の事件の長期化を懸念する声も高まっている。ある関係者は「ソン元会長が死亡したため、真相を十分に解明できるかどうかは定かでない。真実をめぐる攻防と政治的な攻勢が続くことにより、公務員年金改革などの懸案がそっちのけになるのではないか心配だ」と話した。大統領府の一部の関係者の間では「根拠のない疑惑が量産されてはならない」「親李(李明博〈イ・ミョンバク〉前大統領寄り)派も完全に安心できる状況ではない」といった話も出ている。