ロシア:抗議の長崎市長に「言いがかりだ」と反論文書届く

毎日新聞 2015年04月10日 19時42分

 ◇ロシア軍の3月演習で「核兵器先制使用を想定」で

 ロシア軍が3月の演習で核兵器先制使用を想定していたことに長崎市の田上富久市長が抗議したことに対し「根拠のない言いがかりだ」と反論する文書が10日、アファナシエフ駐日ロシア大使から田上市長宛てに届いた。市が同日発表した。

 文書は10日付で「ロシア連邦はNPT(核拡散防止条約)体制を強力に支持しており、我が国の取り組みは核兵器のない世界を目的としている」とした上で「70年前、広島と長崎に核爆弾を投下した国こそ『抗議』の対象ではないか」としている。

 田上市長は3日「核兵器廃絶を訴え続ける被爆者の取り組みを愚弄(ぐろう)するもので、NPT体制を危うくする」などとするプーチン大統領とアファナシエフ大使宛ての抗議文を在日ロシア大使館に送っていた。【大場伸也】

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