[PR]

 東京電力は10日、福島第一原発1号機の原子炉格納容器の様子を探るために投入したロボットが、内部で走行不能になったと発表した。動かなくなった原因はわからず、回収のメドも立っていない。溶けた核燃料の取り出しに向けた調査が、序盤でつまずいた。

 ロボットは、東電や原発メーカーで作る国際廃炉研究開発機構(IRID)が、放射線量が高くて作業員が入れない格納容器内を調べるために開発した。長さ60センチの棒状で、配管を通って格納容器に入った後、コの字形に変形する仕組み。遠隔操作用のケーブルを引きずりながら走る。

 この日は調査初日で、ロボットは午前9時半に投入されたのち、午前11時20分から1階部分にある網状の床を走行し始めた。