イメージに染まるまで……

Mac,iOSなどAppleの製品についての記事や、セキュリティだったりGTDの記事を書いています。

教育者としてのApple

Appleは、ハードウェアとソフトウェアを売っているわけではなく、アーキタイプを売っているのだという意見に、私も同意したい。

OSX,iOS機器は、今の人々を教育した。

Mac OSで、マウスを使い、キーボードを使う人々を作り出し、iOSで指を直接画面に触れて操作する人々を作り出した。

そう考えると、我々は、Windowsを使っていようと、Androidを使っていようと、Appleが教育した身体の動きの中にいる。Android OSがマテリアルデザインにいち早く移行できたのも、Appleが身体の動きを教育したからかもしれない。

f:id:nya-0:20150325104141j:plain

Photo by Unsplash


そう、身体の動きだ。

Appleは、Appleのデザインは、むしろ我々の身体をデザインしているんじゃないか。

もちろん、Appleの製品は美しい製品のデザインも目も引く。けれど、それ以上に我々の身体の動かし方を規定している。だから、Appleがデザインしたのは、たとえ醜いと言われる見た目の製品のPC、タブレットスマートフォンを使っていようと、そういうものを使っている人々だ。

そういう意味で言えば、Appleは市場を創造している。彼らは、同じ操作方法の製品を、市場の求めに応じて作る他の企業に後塵を拝させるだけではなく、オリジナルである自分たちの製品をいつでも使えるように教育してしまっている。たとえ、自分たちを売上の上で越させてしまったとしても。

後塵を拝する企業であろうと、それらの製品をどんなにAppleを否定して使っている人々であろと、我々はむしろ使っている製品ではなく、使っている身体の動きで、Appleが作り出した世界に生きていることを証明し続けている。

f:id:nya-0:20150325104359j:plain

Photo by picjumbo


Appleは、こうした壮大な作業をやってしまった。Mac OSでも、iOSでも、自らが教育者であることを証明した。そして、今後1日1日とますます証明してゆくであろう。

我々は、我々自身の身体の動きで再生産を証明する。

そして、もしAppleが再度新たな身体の動きを生産した場合、彼らはもう一度、教育者であることを証明することができる。

参考サイト

jp.techcrunch.com