2015年4月11日02時21分
寺社で油のような液体の跡が相次ぎ見つかった事件で、奈良県警は10日、長谷寺(はせでら)(桜井市)など7寺社の液体について「成分が同じである可能性が高い」との鑑定内容を発表した。同一犯の可能性があるとみて、文化財保護法違反などの疑いで捜査している。この日、新たな被害が世界遺産・東大寺(奈良市)をはじめ4府県で確認された。
県警によると、7寺社は長谷寺をはじめ、岡寺、橘寺、飛鳥寺、飛鳥坐(あすかにいます)神社(以上、明日香村)、金峯山寺(きんぷせんじ)(吉野町)、当麻寺(たいまでら)(葛城市)。県警は、東大寺を含む県内の残り8寺社についても鑑定を進める。
被害は2月、世界遺産・二条城(京都市中京区)の国宝・二の丸御殿で見つかって以来、各地で相次ぐ。朝日新聞の10日までのまとめでは、少なくとも6府県の計23寺社・城になった。
10日に被害が確認された主な寺社は、東大寺南大門にある金剛力士像の足元付近や大仏殿・須弥壇(しゅみだん)(台座)のほか、狸谷山(たぬきだにさん)不動院(京都市左京区)▽談山(たんざん)神社(奈良県桜井市)▽信貴山(しぎさん)朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)(同県平群町)▽松尾寺(同県大和郡山市)▽成田山新勝寺(千葉県成田市)▽三嶋大社(静岡県三島市)。
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