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世の中から「芸術」が見放されないために、公立劇場の危険な戦い
インタビュー・テキスト:徳永京子 撮影:相良博昭(2015/04/10)
演劇祭と名のつくイベントは日本中にあふれているが、静岡県舞台芸術センター(以下SPAC)の『ふじのくに⇄せかい演劇祭』のような成功例は稀だ。芸術総監督・宮城聰が中心になってプログラムする作品は、「超一流」ではあっても「権威」ではない、「話題」にはなっても「話題作り」ではない国内外の刺激的な作品たちで、GWにかかる開催期間中は全国から多くの観客が詰めかける。
今年の同祭のテーマは「さっ、出かけましょ! 空気を読まなくていい世界へ」。明るいトーンの呼びかけの裏には、昨今の日本に対する宮城の危機感が込められている。宮城と、同祭で初となる移動型の演劇作品『例えば朝9時には誰がルーム51の角を曲がってくるか知っていたとする』を作るアーティスト、鈴木一郎太と西尾佳織の三人に、空気を読まずにすくい取ろうとしている大切なことを聞いた。
宮城聰(みやぎ さとし)
1959年東京生まれ。演出家。SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督。東京大学で演劇論を学び、1990年ク・ナウカ旗揚げ。国際的な公演活動を展開し、同時代的テキスト解釈とアジア演劇の身体技法や様式性を融合させた演出は国内外から高い評価を得ている。2007年4月SPAC芸術総監督に就任。2014年7月『アヴィニョン演劇祭』から招聘され『マハーバーラタ』を上演し絶賛された。その他の代表作に『王女メデイア』『ペール・ギュント』など。2004年『第3回朝日舞台芸術賞』受賞。2005年『第2回アサヒビール芸術賞』受賞。
SPAC | さあ劇場へ ここから対話が始まります。
Ku Na'uka theatre company
鈴木一郎太(すずき いちろうた)
(株)大と小とレフ取締役。1977年生まれ。97年に渡英、アーティストとして活動。帰国後、浜松市を拠点に置くNPO法人クリエイティブサポートレッツにて、社会の多分野と連動し、様々な文化事業(場づくり・展覧会・トーク・人材育成事業・町歩き等)の企画を担当。2013年、(株)大と小とレフを建築家の大東翼とともに設立。主にプロジェクト企画、マネジメント、アートディレクションに携わる。Central St. Martins College of Art & Design, MAファインアート修了
西尾佳織(にしお かおり)
劇作家・演出家、鳥公園主宰。1985年東京生まれ。幼少期をマレーシアで過ごす。東京大学表象文化論科にて寺山修司を、東京藝術大学大学院音楽環境創造科にて太田省吾を研究。2007年に鳥公園を結成以降、全作品の脚本・演出を担当。「正しさ」から外れながらも確かに存在するものたちに、少しトボケた角度から、柔らかな光を当てようと試みている。生理的感覚やモノの質感をそのままに手渡す言葉と、空間の持つ必然性に寄り添い、「存在してしまっていること」にどこまでも付き合う演出が特徴。東京を拠点にしつつ、様々な土地での滞在制作も積極的に行っている。『カンロ』にて、『第58回岸田國士戯曲賞』最終候補作品にノミネート。
birdpark
僕も含めて芸術をやっている人は、どこか「世の中の役に立ってないかもしれない」という後ろめたさを抱えている。(宮城)
―宮城さんは、昨年の『ふじのくに⇄せかい演劇祭』でも上演された演出作品『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~』が、フランス『アヴィニョン演劇祭』のメイン会場に招聘され、大変な賞賛を浴びました。その後「演劇を始めたときの大きな目的が実現してしまい、この先、何を目指せばいいのかわからなくなってしまった」とおっしゃっていましたが。
宮城:あはは、そうでした。しばらくそういう気分でした。
―ところが、今年の『ふじのくに⇄せかい演劇祭』のテーマは「さっ、出かけましょ! 空気を読まなくていい世界へ。」と、言葉は平易ですが、深い思索と強い意志が感じられる内容になっています。少し前の脱力状態から、このアグレッシブさに行き着いた経緯を、まず伺えますか。
宮城:アーティストとしてやり残したことがひとまずなくなって「まだ死にたくないな」という理由もなくなったんです。それで今なら、あんまり失うことを考えないで危険なものに触ってもいいか、と思うようになった感じです(笑)。
―危険なものと言うのは?
宮城:やっぱり今、日本全体が間違いなく戦争ができる方向に進んでいますよね。しかも、空気を読んで口を閉ざすのが利口だという流れがあって、それは、第二次大戦前夜の空気ととても似ているように思います。たとえば、「国が行くなと言った地域へ行ったヤツが悪いんだ」みたいな風潮は、それ自体が驚くべき意見だと思うんだけど、実際には圧倒的多数だったりするそうじゃないですか。
―たしかに「波風を立てないことが良い」という同調圧力が高まって、「自由=危険」というイメージが急速に広まりつつあります。
宮城:一方で僕らが取り組んでいる、公立劇場を地域に根付かせることもまた、空気を読むことだと言えるんですよ。SPACは設立して18年経ちますが、公立劇場という文化は日本にまだ根付いておらず、何のためにあるのかという地域住民の理解も十分に得られているとは言い難い。これは演劇に限らないでしょうけど、僕も含めて芸術をやっている人はどこか「世の中の役に立ってないかもしれない」という後ろめたさを抱えています。そんな中、公立劇場で働く人たちは、自分たちは変なことを考えているのではない、役に立つ人たちだと認識されたいと思うわけです。つまり地域住民が求めるものを尊重して、その要望からズレちゃいけないと。でもそれは、劇場の存在目的の1つである、多様な価値観の提示や担保とは、真逆の方向性になりかねないですよね。今、そんな状況になっているという問題意識が、演劇祭のテーマの大きなベースにあります。
―今年の『ふじのくに⇄せかい演劇祭』で、宮城さんが演出される『メフィストと呼ばれた男』は、ナチスが第一党になった頃、ドイツの国立劇場芸術監督だった実在の人物を主人公に、「創作を続けるために権力と手を組むか、創作できなくなっても良心に従うのか」という、芸術と政治の永遠の命題が描かれた作品ですが、宮城さんの今の悩みを、怖いくらいダイレクトに反映していますね。
宮城:『メフィストと呼ばれた男』は1932年のベルリンを舞台にした話ですが、当時のベルリンの状況って、今の日本とあまり違わないんです。オリンピックが4、5年後に控えているとか、貧富の差が広がってきて「自分たちは報われていない」と感じている人が増えているとか。そういった中で公立劇場がどう見なされていたかというと、経済的、文化的に余裕のある人々のいる場所だったんです。
―芸術は特権の象徴の1つだった。
宮城:僕は東京で小劇場的な活動をしていた頃、演劇界にいる人間が恵まれた人たちだなんて考えてもいなかったですよ。しかし、静岡に来たら「演劇は敷居が高い、自分には知識がないから観に行ってもわかるのか……」とすごく言われる。それは、かつてのヨーロッパにおける劇場のイメージと近いんですね。そしてナチスの文化政策は、芸術を民衆のものにすることだったんです。中国の文化大革命でもそうでした。体制をひっくり返すために「芸術が特権を持った者だけに独占されている!」と批判して民衆を味方にする手法はよく使われてきた。
―民衆に被害者意識を持たせるために利用されたんですね。
宮城:日本の公共劇場がその轍(わだち)を踏まないためには、むしろ劇場側から「私たちはすでに民衆的な活動をしています」と言い張れるようにならなければいけないと僕は思う。空気を読んですり寄るのではなく、一定の距離を取った上で、「私たちは民衆的な活動をしています、誰も排除していません」と開いていかなければならないんですよ。「じゃあ民衆的って何?」ということをSPACだけで考えていても仕方がないので、なるべくいろんな人と一緒にこの問題を考えたいと思って、このテーマにしました。
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¥7,560
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¥12,960
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