日米の同時「格下げ宣言」に慌てる韓国(日経ビジネスオンライン)
――日米同盟が「礎石」とは知りませんでした。韓国人は大国から“称号”を貰うのが好きなのですねえ。

鈴置:ええ、新羅が唐の冊封体制に入った時からの伝統です。最近は「核心軸(Linchpin)」という言葉に思い入れがあるようです。

 米国は少し前までは、この言葉を日本との同盟に使っていた。しかし日本が民主党政権になって以降は、これを米韓同盟に使い始めた。韓国人は「米国が日本に与えていた“称号”を奪った。日本よりも上に扱われた」と大喜びしたのです。

 その後、安倍晋三政権になってからは、米国は日米同盟を「礎石(Cornerstone)」と規定しました。韓国風に言えば「再び称号を与えた」のです。

 でも、韓国外務省は「礎石(Cornerstone)は4つもあるが、核心軸(Linchpin)は1つである。依然として韓国が上の扱いだ」とメディアに説明していました。

 それが2015年版の「韓米関係の現況」で韓国は無称号に落とされてしまった。さぞかし、ショックだったでしょう。(中略)

 日本人は「そんなことをいちいち気にするのはみっともない」と思うものです。でも今回、米国務省が「民主主義、人権、法治という価値を共有」との表現を、韓国の項に入れなかったことには注目すべきです。国際情勢を読む貴重な手掛かりになるからです。

 思い出して下さい。日本の外務省も3月2日に「HPの韓国に関する項」から「自由と民主主義など基本的価値観を共有する」との表現を削除しているのです。4月7日に閣議で報告された外交青書もこれにならいました。

 これを韓国人は異様に気にしています。新聞は「我が国をまた見下すのか」といったノリで日本を批判しています。韓国の外交官は「本意は何か」と日本の外交官にしつこく聞いてくるそうです。「ついに日本人を怒らせてしまった」と慌てているようです。
(引用ここまで)

 パク・クネ政権に対してコウモリ外交を提唱してきた、朝鮮日報顧問の金大中氏ですら「もう、やりすぎなのでやめてほしい」って懇願するくらいに親中路線を貫いているってことなのでしょうね。
 パク・クネがなにをしてここまで親中路線になっているのか、そのあたりの原因がちょっと不明なのですが。

 ま、そこも注目地点ではあるのですが。
 それよりも面白かったのが、アメリカも韓国に関して「民主主義、人権、法治という価値を共有」という文言を外したという部分。
 まず、日本が外務省サイトから「韓国は,我が国と,自由と民主主義,市場経済等の基本的価値を共有する重要な隣国」→「韓国は,我が国にとって最も重要な隣国」 と基本的価値を共有しない国だという宣言があったのですよね。
 続いて外国青書でも同様に削除されています。
 で、それに続くかたちでアメリカからも同じように「民主主義に関する価値を共有」という文章が削除されている。

 これ、日米が示し合わせて韓国に圧力をかけていると見るほうが自然ですよね。
 というか、そのほうがまだ韓国にとって救いがあります。

 偶然にこうやって時を同じくして「民主主義に重要な価値を共有している国である」という文言を外したとしたら、そちらのほうが恐ろしいことですよ。
 自由主義陣営にある1位、2位の経済大国が同時に「あの国とはこれまでつきあってきたけど、価値観が違うことが分かった」ってほぼ同時に宣言して、かつほぼ同時に見放したってことですから。

 もう、韓国との対等なつきあいは無理だって宣言しているのと同じですからねぇ……。